2020年11月26日
【洋画】「運び屋/The Mule」(2018)
[ひと言感想]
不運に見舞われ、失って初めてできるのが改心の常だが、成る程、老い先短く、覚悟して初めてできる改心、覚悟したからこそできる改心、も在る。
失った時、覚悟した時が人生をやり直す時である。
人生をやり直すのに歳は関係ない。
不運に見舞われ、失って初めてできるのが改心の常だが、成る程、老い先短く、覚悟して初めてできる改心、覚悟したからこそできる改心、も在る。
失った時、覚悟した時が人生をやり直す時である。
人生をやり直すのに歳は関係ない。
出演:クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー、アリソン・イーストウッド、ダイアン・ウィースト
監督:クリント・イーストウッド
監督:クリント・イーストウッド
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2019-11-06
【アール(演:クリント・イーストウッドさん)】
おはよう。
【コリン(演:ブラッドリー・クーパーさん)】
おはよう。
(スマホを見ながら)
ああ、いけねえ、(今日は)5日だ。
ヤバい。
【アール】
その「ヤバい」ってのは分かるよ。
多分、(妻の)誕生日忘れてたとか?
【コリン】
記念日だよ。
(俺は)本当に間抜けだ。
【アール】
ああ。
【コリン】
言えてる。
ははは。(笑)
ウチのヤツは、自分から記念日よなんて言わなくて、そのまま黙って待つんだ。
俺が俺が思い出すのを。
【アール】
昨日は本当にすごかったな。
モーテルでだ。
あの男を捕まえたろ。
正に見ものだったよ。
【コリン】
うるさかったら、申し訳なかった。
【アール】
いやいや。
うるさくなんて。
【コリン】
あいにくだった。
【アール】
ああ、家族のこと考えなきゃ。
【コリン】
ああ、そう。
【アール】
記念日は大切だ。
考えなきゃ。
何しろオンナはそんなもんが好きだろ。
けど、俺は記念日をすっぽかすチャンピオンだ。
【コリン】
そう。
【アール】
ああ。
【コリン】
俺はすっぽかしたの初めて。
【アール】
幸運を祈るよ。
俺の轍を踏んで、同じことをしちゃ駄目だ。
(俺は)家族より仕事を優先してしまった。
家族が一番大切だ。
仕事の方は二番目でも大丈夫。
家族は一番じゃなきゃいけない。
身を持って学んだよ。
(今じゃ)娘は口も聞いてくれない。
12年半、話をしてない。
すごいな、12年半もだ。
まるで俺は、家族が居なかったみたいに。
だけど、とにかく・・・はい(コーヒーの)お金だ。
【店員】
はい、どうも。
【アール】
釣りはいい。
【店員】
すみません。
【アール】
参っただろ、どこかの馬鹿たれに人生の生き方聞かされて。
【コリン】
いえいえ。
【アール】
とにかく、幸運を祈るよ。
(あなたには)運が必要だ。
【コリン】
だけど、アドバイスありがとう。
たまにあなたたちと話すと良い。
【アール】
「あなたたち」?
【コリン】
ああ、何て言うか、長生きしてきて、ズケズケ言うようになったかな。(苦笑)
【アール】
(席を立つ)
そうか。
(俺は)昔から変わらんと思うけど。
それじゃ、さよなら。
【コリン】
さよなら。
●
【アール】
やあ、メアリー。
【メアリー(演:ダイアン・ウィーストさん)】
(呼び声に目を覚ます)
アール?
何しに来たの?
遺言に名前は無いわよ。
あら、ごめんなさい。
酷いこと言っちゃったわね。
(死ぬのが)怖いの。
だから、つい。
【アール】
ああ、そうか。
まあ何にしても100歳まで生きたがるのは、99歳のヤツだけだ。
(それはそうと)ごめんな、メアリー。
本当に色々悪かった。
【メアリー】
あなた、出かけてばかりいた。
しょっちゅう品評会へ行って、みんなと仲良くして、いつも注目の的。
みんなにとっては、楽しくて素敵な人。
私たち(家族)にとっては、いつも居ないアールだった。
【アール】
ああ、その通り。
外で大物になるのが大切に思えたんだ。
けど、家の中じゃ駄目なヤツだった。
とにかく、何をしたって、今はここに居る。
【メアリー】
(その)理由は分かんない。
だけど、何でか、居てくれて嬉しい。
【アール】
ああ。
【メアリー】
ありがとう。
【アール】
大丈夫か?
【メアリー】
うん、大丈夫。
アール。
教えてくれる?
【アール】
ああ、何でも。
【メアリー】
どうやってあんなに稼いでいるの?
【アール】
お前には嘘をつかないよ。
俺は最高級のジゴロ。(笑)
【メアリー】
(笑う)
【アール】
賞金稼ぎ。(笑)
【メアリー】
もう。(笑)
真面目に教えて。
【アール】
真面目にか。
ドラッグの運び屋になった。
カルテルの。
外に停めてある俺の車は、後ろに305キロのコカインが積まれている。
【メアリー】
(笑う)
教えてくれないのね。
アール。
何をしたにしても、愛されるのにお金持ちに成る必要はなかった。
【アール】
ああ。