【洋画】「グラン・プリ/Grand Prix」(1966)【経営】「ブリッツスケーリング/BLITZSCALING」リード・ホフマンさん

2020年08月11日

【邦画】「女王蜂」(1978)

[ひと言感想]
「夫婦のことは夫婦にしか分からない」と言うが、これは主従にも言えるのであろう。
そう、「主従のことは主従にしか分からない」と。
それも、「『報恩を相互に積み重ね、客観不能な信頼関係を構築している』主従のこと」は。
当事者にしか分からないことの心得は、非当事者による徒を防ぐ有力解である。


女王蜂[東宝DVD名作セレクション]
出演:石坂浩二、岸恵子、高峰三枝子、司葉子、中井貴恵、萩尾みどり、仲代達矢
監督:市川崑
東宝
2015-02-18




【大道寺銀造(演:仲代達矢さん)】
金田一さん、私には殺人の動機がない。

【金田一耕助(演:石坂浩二さん)】
動機は東小路家です。

【東小路隆子(演:高峰三枝子さん)】
何のことです?

【金田一】
奥さまは、昔お屋敷に仕えていた仙波という馬丁にご記憶はないでしょうか?

【東小路】
仙波?
ええ、知っています。
同郷のツテで雇い入れた男でしたが、とても生真面目で・・・

【金田一】
大道寺(銀造)さんは、仙波さんのお子さんです。

【東小路】
ええっ?
あなた・・・本当ですか?

【銀造】
はい。

【金田一】
僕は能登に行き、大道寺さんの義理の母のるいさんに会ったです。

【るい(演:白石加代子さん)】
わしゃ、姉から何度も聞かされた。
姉の連れ合いの市造さん、つまり、私のアニ(義兄)さんじゃな。
そのアニさんが止めるのも聞かんで、馬を走らせた東小路の殿様が女の子を跳ね殺しなさった。
アニさんはその罪をなすりつけられて監獄行きじゃ。
お屋敷では、僅かな涙金をくれたきりで、知らんふりだということじゃった。
姉はいつも言うとりましたなあ。
いくら身分が違うかしれんが、あんまり阿漕じゃ、非道じゃ。
それがあんた、獄中でアニさんは死ぬ。
それから間もなく、姉もぽっくりこの世を去った。
あの死に様じゃ、姉はいまだに成仏しきれんじゃろうと、わしゃ思うとります。

【銀造】
父は、面会に行くたびに、主人の身代わりに成れたのが手柄だと言い続けていた。
父はそんな男だった。

まだ少年だった私の心に、東小路の名が焼き付いた。
頼朝伝説にひかれて 月琴の里を(東小路)仁志と訪れた私は、琴絵に心ひかれた。
不幸な偶然は、仁志と琴絵が愛し合っていたことだ。
父を奪い、母を奪った東小路家への恨みは、仁志に凝固した。

【東小路】
ああ・・・亡くなった主人への恨みで、仁志は殺さなければならなかったのですか。

【銀造】
(仁志を殺す回想)
仁志の流す地を見て私は、東小路家の血筋を絶やそうと心に誓った。
そのためには・・・そのためには智子までも・・・



【大道寺琴絵(演:萩尾みどりさん)】
ああ、蔦代さん。
事情は聞いてくれましたね。

【蔦代(演:司葉子さん)】
はい。

【琴絵】
あなたに無理を言いますね。
京都へ行って、私に代わって、旦那さまに仕えてください。

【蔦代】
はい。

【琴絵】
お願いしますよ。
(頭を下げる)

【蔦代】
ああ、奥さま、そんなにおっしゃっていただいたらバチが当たります。
私、喜んでおります。

【琴絵】
えっ?

【蔦代】
長い間、お屋敷でお世話になっておきながら、兄の不始末から芸者になった私を信じてくださるからこそ、こんな大事なことを・・・

【琴絵】
いいえ、私の身勝手のために・・・

【蔦代】
もったいない・・・。
これで・・・御恩報じができます。


kimio_memo at 07:08│Comments(0) 映画 

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