2018年12月18日
【洋画】「アリスのままで/Still Alice」(2014)
[ひと言感想]
人は、「ありのままで」は生きられないのである。
一人では生きられないからである。
社会との適応が要件だからである。
知識と知恵、そして、富を蓄え、「化粧して」生きねば、社会は個人とその存在を認めないからである。
彼らは、世知辛いのである。
たとえ、その人が「『蓄える』技」より「『失くす』技」ばかり上達させる他なく、「ありのままで」生きるよう強いられていようと、である。
アルツハイマー患者も老人も、「『失くす』技」を上達させる速さこそ違えど、そうする他なく、挙句、存在を社会に否定される点で同じかもしれない。
人は、「ありのままで」は生きられないのである。
一人では生きられないからである。
社会との適応が要件だからである。
知識と知恵、そして、富を蓄え、「化粧して」生きねば、社会は個人とその存在を認めないからである。
彼らは、世知辛いのである。
たとえ、その人が「『蓄える』技」より「『失くす』技」ばかり上達させる他なく、「ありのままで」生きるよう強いられていようと、である。
アルツハイマー患者も老人も、「『失くす』技」を上達させる速さこそ違えど、そうする他なく、挙句、存在を社会に否定される点で同じかもしれない。
【アリス(演:ジュリアン・ムーアさん)】
本日はお招きいただいて光栄です。
詩人、エリザベス・ビショップは「『失くす技』を覚えるのは簡単」、「多くの物が失われるのは災いではない」と書きました。
私は詩人ではなく、若年性アルツハイマー病です。
そして、「失くす技」を日々習得しています。
方向感覚を失くし、物を失くし、眠りを失くし、そして、記憶を失くしています。
(スピーチ原稿を床に落とし、拾う)
今起こったことは忘れるようにしますね。(笑)
【聴衆】
(笑)
【アリス】
私の人生は記憶に満ちています。
記憶は、私の最も大切な宝になりました。
夫と出会った夜、自分で書いた教科書を手にした日、子どもが生まれ、友人ができ、世界を旅した。
私が人生で蓄えた全てが、努力して得た全てが、剥ぎ取られていくのです。
これは、想像するように、或いは、ご存知のように、地獄です。
もっと悪くなる。
前と変わってしまった人間をどう扱うのか?
おかしな行動と言葉のせいで、人の、私たちを見る目が変わり、私たちも、自分を見る目が変わる。
奇妙で、無能力で、滑稽な存在になってしまう。
でも、それは私たちではない。
私たちの病気です。
病気であるならば、原因があり、進行もする。
治療できるかもしれない。
最大の願いは、私の子どもたちが、私たちの子どもが、私のような状況に陥らないこと。
私はまだ生きています。
生きているのです。
心から愛する人が居て、やってみたいことがある。
物を忘れてしまう自分に腹が立つけれど、喜びと幸福に満ちた瞬間が今もあるのです。
私が苦しんでいると思わないで。
苦しんではいません。
闘っているのです。
世界の一部であろうとして。
かつてそうだった自分であろうとして。
だから、瞬間を生きています。
瞬間を生きること、それが私のできる全て。
自分を責めないで。
「失くす技」が上達しても、自分を責めないで。
でも、今日のこの記憶は持ち続けたい。
失われるのは分かっています。
それは明日かもしれない。
でも、今ここで話していることは、大きな意味を持つのです。
かつて、私が言語学に情熱を燃やしたように。
この機会をありがとう。
かけがえのないものです。
本当にありがとう。
【聴衆】
(拍手)
kimio_memo at 06:37│Comments(0)│
│映画
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