【第87期棋聖戦/第五局】羽生棋聖、永瀬挑戦者を作戦負けに陥らせ、防衛【洋画】「フルメタル・ジャケット/Full Metal Jacket」(1987)

2016年08月09日

【第57期王位戦第二局】羽生王位、木村挑戦者の勢いを封じ、1-1に

[ひと言感想]
本局は、木村一基挑戦者が決断勢いで勝り、決め手に泣いた、ということなのだろう。
また、羽生善治王位が、いつも通り横綱相撲を果たした、とも。
勝利の必要条件は、「実力」もさることながら、むしろ立場、ないし、身の丈に合った「勝ち方」の会得かもしれない。


★2016年7月27、28日催行
http://live.shogi.or.jp/oui/
http://kifulog.shogi.or.jp/oui/57_02/
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/57/oui201607270101.html
http://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201607/0009331005.shtml (魚拓




■局後の感想

41手目、▲3五銀
木村は代えて▲2四歩△同歩▲3五銀の仕掛けも考えた。以下、△3七歩成▲同桂△3六歩▲2四銀△3七歩成▲3三銀成△2八と▲4二成銀△同金寄▲8三銀△3八飛▲6八金引△4五歩▲5七角△7三桂▲1六角△2七歩、また手順中の▲2四銀に△同銀▲同角△同角▲同飛△2三歩▲2六飛△3七歩成▲8三銀△7五桂▲6六金△4八角▲5八金△7六歩の進行が検討され、どちらも形勢は難しい。木村はいずれも▲8三銀がどれほど効果的か「はかりかねていた」という。先手としては本譜よりまさった
木村「チャンスがあると思ってやってみたくなったのですが、いろいろ考えているうちに分からなくなってしまって。本譜は最悪の順を選んでしまいましたね」

66手目、△4七銀成
(1)▲8二竜は△7五角▲同銀△5五角(△5八銀も有力)▲6四歩△9九角成▲7七角△同馬▲同玉の順が一例で、羽生はさして自信のある様子を見せなかったが、木村はどこかで△5七成銀と活用されそうだとしてこの順を嫌う。(2)▲4八歩△4六成銀に▲4七香も木村は考えた。「明らかに異常な感覚で、打てなかった」と振り返る。以下、△4七同成銀▲同歩△5一香(△2八角は▲2四歩△1九角成▲4一銀△2四歩▲3二銀不成△同玉▲2三歩で先手よし。4三金を守りにくい)▲8二竜△7五角▲同銀△5八銀(△5五角は▲6二竜と5一香に当てて先手よし)▲5二歩△5五角で先手が大変だ。(3)▲5三歩があった。並べられた順は以下、△5七歩▲5九香△2八角▲3七歩△1九角成▲8二竜△5四香▲5二歩成△5八歩成▲4二と△同銀▲7九金△2九馬▲9一竜△5七香成▲8一竜△6七成香▲同玉△5七成銀。この変化は「やってみないと分からない」と羽生。先手としては本譜よりもよかったようだ。

106手目、△5七角成
41手目▲3五銀に代えて▲2四歩△同歩▲3五銀の仕掛けは有力だった



本譜の進行は後手の駒得ながら9一飛が「ひどい形」と羽生。難解な微差で後手よしから、羽生がミスなく走り抜けたとの控室での評判だ。杉本七段が最大のポイントと挙げていたとおり、木村は67手目▲2四歩を悔やんだ。代えて▲5三歩なら難しい。感想戦は87手目▲7七桂の変化まで確認されると「あとはちょっと足りないですよね。負けだと思います」と木村。96手目△5九飛に「ピッタリでしたね」との感想も残す。

※棋譜コメント(↓)から転載
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/57/oui201607270101.html



kimio_memo at 09:16│Comments(0)TrackBack(0) 将棋タイトル戦 | -王位戦

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