【第57期王位戦第一局】木村挑戦者、切り込みを果断し、羽生王位に先勝【邦画】「ソロモンの偽証」(2015)

2016年07月15日

【第87期棋聖戦/第四局】羽生棋聖、永瀬挑戦者に「経験」勝ちし、最終局へ

[ひと言感想]
棋譜コメント曰く、永瀬拓矢挑戦者が良くなる変化は61手目、▲4六歩(の桂の紐付け)の代わりに▲2四歩(の飛車先の歩突き)しかなく、また、羽生善治棋聖は約20年前、同じ戦型で当時とその後の名人を負かしている。
本局は、羽生棋聖の「『作戦』勝ち」であると同時に、「『経験』勝ち」なのだろう。
反射神経、体力の衰えた強者が改めて強者足り得るには、この勝利法を選択するのが有効かつ賢明に違いないが、それが自他共に本意に成り得ないからこそ、羽生棋聖は不調節を囁かれようと積極選択せず、基本、獣道(⇔高速道)を往くのだろう。
「勝利法を心得た強者だからこそ、勝利法を放棄する」。
強者が強者足り続けるには、目先の合理と決別する必要がある。


★2016年7月13日催行
http://live.shogi.or.jp/kisei/
http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/87_04/
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/87/kisei201607130101.html
http://www.sankei.com/life/news/160713/lif1607130019-n1.html



棋譜コメント/局後の感想

40手目、△6三金
前例は最も新しいものでも12年前で、その前は20年以上さかのぼる。その中には羽生の名前もあった。1990年3月に行なわれた全日本プロトーナメント決勝三番勝負の第3局▲谷川浩司名人-△羽生善治竜王戦(肩書は当時)で、羽生が勝って棋戦優勝を果たした。羽生が前年に初タイトルの竜王を獲得したばかりの頃で、永瀬が生まれる前のことだ。

50手目、△6五歩
13時4分、羽生が攻撃を開始した。決断の一手だ。
永瀬が時間を使っている。前例は8局で戦績は4勝4敗と互角。次の一手は▲5七銀上と▲6五同歩が指されている。▲5七銀上はいったん受けに回って、一通りしのいでから反撃を目指す方針。▲6五同歩は攻め合い志向だ。2番目に古い前例が1989年(平成元年)の順位戦C級1組▲羽生善治六段-△佐藤康光五段戦(段位は当時)。▲5七銀上とした羽生が、終盤に鋭い寄せで快勝している。

61手目▲4六歩
代えて▲2四歩△同歩を入れてから▲4六歩と突くのが先手にとって最も有力な変化だった。
以下△4四歩▲2四飛△2三銀▲2七飛△2四歩▲5六歩△6四銀▲3五歩に△3一玉までが示された。
「この変化は難しいですね」(羽生)
「本譜よりは、こちらでしたか」(永瀬)

※棋譜コメント(↓)から転載
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/87/kisei201607130101.html



kimio_memo at 07:46│Comments(0)TrackBack(0) 将棋タイトル戦 | -棋聖戦

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