2016年01月29日
【洋画】「クラウド アトラス/Cloud Atlas」(2012)
[ひと言感想]
よく言う「コップの水が『半分しかない』か、『半分もある』か」の話が一番に説くのは、「有限」と「今」の積極的な理解、受容、対処の有意性だろう。
我々人間は有限、それもとりわけ目の前の、知り得た有限に脆弱で、今を、ひいては未来を悲観、絶望し、人生をフイにしてしまう嫌いがある。
その戒めと解のヒントがこの話であり、また、本作品だろう。
即ち、本作品が一番に説くのは、「豊饒の海」を思わせる、輪廻転生とその死生観の可能性ではなく、積極的にそうした「ツール」を活用し、今を、そして、有限の人生を公明正大かつ信じるままに生きることの有意性だろう。
たしかに、我々は、性別や資質に加え、生まれ出る家も時代も選べない。
多かれ少なかれそれらに翻弄され、志半ばで倒れることも少なくない。
というか、その方がむしろ多いのだが、たとえ半ばであろうと心身の限りを尽くした志とその物語に根源的かつ普遍的な価値が現存するならば、命のバトンは後世に覚醒を与え、高確率で継承されるのだろう。
というか、そう信じ、人生のあらゆる有限に対処するほか、我々が誕生の奇跡に報いる方法は無いのだろう。
我々が一番に信じるべきは、来世より、今の自分と志に違いない。
よく言う「コップの水が『半分しかない』か、『半分もある』か」の話が一番に説くのは、「有限」と「今」の積極的な理解、受容、対処の有意性だろう。
我々人間は有限、それもとりわけ目の前の、知り得た有限に脆弱で、今を、ひいては未来を悲観、絶望し、人生をフイにしてしまう嫌いがある。
その戒めと解のヒントがこの話であり、また、本作品だろう。
即ち、本作品が一番に説くのは、「豊饒の海」を思わせる、輪廻転生とその死生観の可能性ではなく、積極的にそうした「ツール」を活用し、今を、そして、有限の人生を公明正大かつ信じるままに生きることの有意性だろう。
たしかに、我々は、性別や資質に加え、生まれ出る家も時代も選べない。
多かれ少なかれそれらに翻弄され、志半ばで倒れることも少なくない。
というか、その方がむしろ多いのだが、たとえ半ばであろうと心身の限りを尽くした志とその物語に根源的かつ普遍的な価値が現存するならば、命のバトンは後世に覚醒を与え、高確率で継承されるのだろう。
というか、そう信じ、人生のあらゆる有限に対処するほか、我々が誕生の奇跡に報いる方法は無いのだろう。
我々が一番に信じるべきは、来世より、今の自分と志に違いない。
出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ベン・ウィショー、ヒュー・グラント
監督:ラナ・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ
監督:ラナ・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-02-05
【処刑前尋問官(演:ジェームズ・ダーシーさん)】
チャン司令官は銃撃戦で死んだとか。
【ソンミ(演:ペ・ドゥナさん)】
そうです。
【処刑前尋問官】
彼を愛していた?
【ソンミ】
愛しています。
【処刑前尋問官】
「今も」ということ?
【ソンミ】
これからもずっと。
命は自分のものではない。
子宮から墓まで、人は他者と繋がる。
過去も、現在も。
全ての罪が、あらゆる善意が、未来を作る。
【処刑前尋問官】
君は、それぞれの(人間の)生き方が永遠の魂に影響する、と説いた。
来世を信じている?
天国や地獄も?
【ソンミ】
私の考えでは、死は扉に過ぎません。
閉じた時。次の扉が開く。
私にとって天国とは、新たな扉が開くこと。
その向こうには、きっと彼が居ます。
私を待ってる。
【処刑前尋問官】
最後の質問を。
君は負け戦と知っていた。
【ソンミ】
はい。
【処刑前尋問官】
なぜ身を投じた?
【ソンミ】
それが将軍の要望だったから。
【処刑前尋問官】
処刑されることが?
【ソンミ】
世界に知らせなければ、真実は隠されたまま。
それは嫌でした。
【処刑前尋問官】
誰もその「真実」を信じなかったら?
【ソンミ】
誰かはもう信じてる。