2015年07月31日
【邦画】「春琴抄」(1976)
[ひと言感想]
約40年ぶりに見た(笑)のですが、佐助が針で目を突き、気高い春琴を心眼に閉じ込めたさまは、40年前と変わらず何とも痛々しく、また、何とも凛々しく感じました。
私が自己犠牲を厭わないのは、佐助や亡き母のような、自己犠牲の果てを信じる人を見て育ったせいかもしれません。(笑)
約40年ぶりに見た(笑)のですが、佐助が針で目を突き、気高い春琴を心眼に閉じ込めたさまは、40年前と変わらず何とも痛々しく、また、何とも凛々しく感じました。
私が自己犠牲を厭わないのは、佐助や亡き母のような、自己犠牲の果てを信じる人を見て育ったせいかもしれません。(笑)
【ナレーション】
この悲しい事件は、お琴と佐助の心を一層強く結びつけましたが、二人は生涯、正式の結婚はしなかったのでございます。
それは、お琴の自尊心が依然として昔の奉公人との結婚を拒んだというよりは、佐助があくまで師弟の間柄を守ろうとしたのでしょう。
いや、佐助は本当は、世間並みの弱い女になったお琴を見るのが嫌だったのではないでしょうか。
佐助にとって、春琴はいつまでも気高く、美しく、我儘な暴君であって欲しかったのではないでしょうか。
そのような春琴の中にこそ、佐助は、本当に自分が愛することのできる理想の女を感じていたのではないでしょうか。
ともあれ、これを転機に、春琴の技は大いに進み、佐助もまた後に検校の位を許されるまでに成ったということでございます。
kimio_memo at 07:04│Comments(0)│
│映画