2015年07月22日
【邦画】「座頭市」(1989)
[ひと言感想]
今日こそ顔が映るに違いないと、母を偲んで形見の鏡を日々覗き見る市。
鏡に映った自分の顔に、見て見ぬフリばかりの人生を悔いた浪人。
初めて見た鏡の向こうの自分に、幼くして別れた母の生まれ変わりを確信したお梅。
同じ鏡でも、その効用、物語は正に三者三様でした。
モノの効用、物語を良くするのも、悪くするのも、使い手の平生の心掛けと生き様次第です。
今日こそ顔が映るに違いないと、母を偲んで形見の鏡を日々覗き見る市。
鏡に映った自分の顔に、見て見ぬフリばかりの人生を悔いた浪人。
初めて見た鏡の向こうの自分に、幼くして別れた母の生まれ変わりを確信したお梅。
同じ鏡でも、その効用、物語は正に三者三様でした。
モノの効用、物語を良くするのも、悪くするのも、使い手の平生の心掛けと生き様次第です。
【浪人(演:緒形拳さん)】
お前は、目が見えなくて幸せか?
【市(演:勝新太郎さん)】
そんなことを訊かれたのは初めてだ。
【浪人】
(目が潤み出し、少し泣き声で)
うん。
【市】
目明きで辛いってこと、ありやすか?
【浪人】
(潤んだ目を手で拭う)
うん。
見て・・・見ぬフリかな。
【市】
こっちは見えねえのに。
見えたフリをしてるってえのに、贅沢だあ。
【浪人】
あ、あ、あはは。
【市】
(懐から手鏡と取り出し、自分の顔を映す)
【浪人】
鏡、見るのか?
【市】
ええ。
ひょっとしたら、この鏡におれの顔が映っているんじゃんねえかと、ずっーと・・・。
これは、お袋の形見でね。
お袋はずっーとこの鏡使ってた。
「お前もいつかはこん中に顔が映る」って言ってくれた。
(自分の顔)見ますか?
【浪人】
(鏡に映った自分の顔が目に入り、目を潤ます)
(中略)
【お梅(演;草野とよ実さん)】
市さんのお母さん、いつも、目の中に、居るんですか?
【市】
ああ。
時々居るんだ。
【お梅】
どんな人なんですか?
【市】
菩薩様みてえな人さ。
【お梅】
菩薩様・・・・
【市】
(懐から手鏡を取り出す)
お梅さんみてえに、女の神様だ。
(鏡をお梅に手渡す)
【お梅】
(これが)鏡?
初めて・・・
(鏡で自分の顔を見る)
似てる。
ああ・・・お母さん。
【市】
その鏡、あげるよ。
おっかさんに会えて、よかったね。
kimio_memo at 07:26│Comments(0)│
│映画
