【邦画】「男はつらいよ 第17作 寅次郎夕焼け小焼け」(1976)【第73期名人戦/第三局】羽生名人、絶好の手渡しで二勝目をあげる

2015年05月07日

【洋画】「グラン・トリノ/Gran Torino」(2008)

[ひと言感想]
とりわけ考えさせられ、そして、そんなものなのだろう、と思ったのは、ウォルトとタオ一家、及び、タオが心を通わせる契機に成ったのが、彼らの誤解だということです。

たしかに、ウォルトはタオを同族の不良連中から救いましたが、あくまでそのココロは、連中を自宅の敷地から追い払い、侵犯を食い止めたかったからです。
タオを守り、助けたかったからではありません
しかし、タオ一家からすると、そんなウォルトのココロ、即ち、動機はどうでも良かった。
タオが、隣人付き合いの無かったウォルトに救われたこと。
否、隣人付き合いを試みてこなかった自分たちをウォルトが救ってくれたこと。
この事実と結果は、ウォルトの動機は何であれ、タオ一家からするとこの上なくあり難かったに違いありません。
彼らがウォルトの行為を「善意に解釈」、即ち、「好都合かつ積極的に誤解」し、以後、ウォルトとの交際を積極的に試みたのは極めて自然です。
そして、その積極的な試みがウォルトの頑なな心を溶かし、彼の善意を、人を信じる思考態度を呼び覚ましたのも、極めて自然です。

時に、誤解は人を救い、人は誤解に救われるものなのでしょう。
人が他者とやり直すには、また、人生をやり直すには、誤解が有効かつ不可欠に違いありません。


グラン・トリノ (字幕版)
出演:クリント・イーストウッド、ビー・バン、アーニー・ハー
監督:クリント・イーストウッド
2013-06-01




【ウォルト(演:クリント・イーストウッドさん)】
そこを動くな。
(自宅の敷地内に)入ってくるんじゃないぞ。
もうやめろ、放っておいてもらえないか。

【スー(演:アーニー・ハーさん)】
エシャロットを持ってきたの。
庭に植えて。

【ウォルト】
そんなもの要らん。

【スー】
多年草だから、毎年育つわ。

【ウォルト】
なんで、次から次にこんなゴミを運んでくる。

【スー】
それは・・・タオを助けてくれたから

【ウォルト】
誰も助けちゃいない
俺はただ、 あのチンピラどもをウチの芝生から追い出しただけだ。


【スー】
あなたは近所の英雄よ。

【ウォルト】
俺は英雄じゃない。

【スー】
けど、みんなはそう思ってる。
だから、贈り物をするのよ。
どうか受け取って。

【ウォルト】
みんなの間違いだ。
もう放っておいてくれ。
それじゃ。
(背中を向ける)

【スー】
待って。
(こちらは)母よ。
ブーって言うの。
私はスー。
これは弟のタオ。
(私たちはみんなあなたの家の)隣に住んでる。

【ウォルト】
それで?

【スー】
タオが(あなたに)言いたいことがあるって。

【タオ(演:ビー・バンさん)】
ごめんなさい・・・

【ウォルト】
ごめん、って何が?

【タオ】
あの車を盗もうとしたこと・・・

【ウォルト】
いいか。
ひと言言っておいてやる。
もう一度ウチに忍び込んでみろ。
終わりだ。
(背中を向けて立ち去る)


kimio_memo at 07:20│Comments(0) 映画 | -クリント・イーストウッド作品

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