2015年04月17日
【邦画】「男はつらいよ 第15作 寅次郎相合い傘」(1975)
[ひと言感想]
「テメエの面なんか、二度と見たくねえやい」。
寅次郎はリリーに正論で窘められ、悔しさいっぱいでこう捨て台詞を吐いてもなお、リリーが雨に濡れて帰ってくるのを気に病み、一人傘をさして柴又駅に向かいました。
そんな寅次郎を、リリーは改札を出るや否や見つけ、満面の笑みを浮かべては、一目散に駆け寄りました。
生涯の伴侶の条件は、正論で喧嘩でき、かつ、それを根に持たない、道理と変わり身の速さ、そして、人としての詰まらなくなさ、かもしれません。
「テメエの面なんか、二度と見たくねえやい」。
寅次郎はリリーに正論で窘められ、悔しさいっぱいでこう捨て台詞を吐いてもなお、リリーが雨に濡れて帰ってくるのを気に病み、一人傘をさして柴又駅に向かいました。
そんな寅次郎を、リリーは改札を出るや否や見つけ、満面の笑みを浮かべては、一目散に駆け寄りました。
生涯の伴侶の条件は、正論で喧嘩でき、かつ、それを根に持たない、道理と変わり身の速さ、そして、人としての詰まらなくなさ、かもしれません。
【リリー(演:浅丘ルリ子さん)】
寅さん、アンタ、ちょっと大人気ないわよ。
【寅次郎(演:渥美清さん)】
ほーう。
なんだい、(ここに居るのは)身内ばっかりかと思ったら、一人、お他人さまが居たんだな。
【リリー】
何言ってんだい。
さっき「このウチは自分のウチと思え」と、そう言っただろ。
【寅次郎】
お前一体、何が言いたいんだよ。
【リリー】
言っても良いのかい?
【寅次郎】
言ってみりゃ良いじゃないか。
【リリー】
じゃあ言うけどねえ、冗談じゃないってんだよ。
「オレのことを勘定に入れなかった」の、「心が冷てえ」だの、そんな文句を言える筋合いかい。
ロクデナシのアンタをこんなに大事にしてくれる家が、何処に在るかってんだ。
アタシ、羨ましくて涙が出ちゃうよ。
本来ならね、「いつもご心配をおかけしております。どうぞメロンをお召し上がりください。私は要りませんから。私の分もどうぞ」と、こういうのがホントだろ!
甘ったれるのも良い加減にしやがれってんだ!
【寅次郎】
あーあ、憎ったらしい口、聞きやがって。
これでも女でしょうか。
【リリー】
男でなくて、悪かったね。
【寅次郎】
大したもんだよ。
テメエの面なんか、二度と見たくねえやい。
(※中略)
【リリー】
迎えに来てくれたの?(笑)
【寅次郎】
バカヤロー。
散歩だよ。
【リリー】
雨の中、傘さして散歩してんの?(笑)
【寅次郎】
悪いかい。
【リリー】
濡れるじゃない?(笑)
【寅次郎】
濡れて悪いかよ。
【リリー】
風邪ひくじゃない?(笑)
【寅次郎】
風邪ひいて悪いかい。
【リリー】
だって、寅さんが風邪ひいて寝込んだら、私、詰まんないもん。