2015年01月16日
【邦画】「男はつらいよ(第1作)」(1969)
[ひと言感想]
「人生に雪が降り積もるのは当然だが、雪解けもいつどこであれ、あって当然だ」。
不肖私、本作品を見るのは今回で二度目ですが、さくらと飈(ひょう)一郎の涙から、この旨改めて気づかされました。
とけない雪はありません。
「人生に雪が降り積もるのは当然だが、雪解けもいつどこであれ、あって当然だ」。
不肖私、本作品を見るのは今回で二度目ですが、さくらと飈(ひょう)一郎の涙から、この旨改めて気づかされました。
とけない雪はありません。
【さくら(演:倍賞千恵子さん)】
ねえ、この人誰なの?
【おばちゃん(演:三崎千恵子さん)】
やだよ、まだ分かんないのかい?
【おいちゃん(演:森川信さん)】
よく見ろよ!
【寅次郎(演:渥美清さん)】
いいんだ、いいんだ。
無理はねえ。
五つや六つのちっちぇいガキの時にほっぽり出して、それっきりだ。
親は無くても子は育つって言うが、でかくなりやがった。
【さくら】
あっ!
おにい・・・ちゃん?
【寅次郎】
そーよ、お兄ちゃんよ!
【さくら】
生きてたの!
【寅次郎】
うん!
【さくら】
お兄ちゃん!
【寅次郎】
さくら!
苦労かけたなあ。
【さくら】
(下を向いて落涙を抑える)
【寅次郎】
ご苦労さん。
【寅次郎】
ションベンしてくらあ!
(立ちションをしに、庭へ出て行く)
【おいちゃん】
おい、おい、便所こっちだよ。
【寅次郎】
いいんだ、いいんだ。
【おばちゃん】
(泣きながらさくらに)良かったね。
【寅次郎】
(立ちションをしながら歌を歌う)
泣あくなあーいもとよお、いもとおよお泣くなあー
泣あけばおさなあーい、ふたりいーしーてー
故郷をー捨うてーたー甲斐があ無あい、とくらあ。
●
【披露宴司会者】
えー、本当になごやかな披露宴でございました。
では最後に、新郎新婦のご両親より、ひと言ずつ挨拶をお願いします。
先ず、諏訪博さんのお父さん 諏訪・・・諏訪ウン一郎さんより、どうぞ!
【飈一郎(演:志村喬さん)】
本来なら、新郎の親としての、お礼の言葉を申さねばならん所でございますが、私ども、その様な資格の無い親でございます。
【博(演:前田吟さん)】
(驚いた表情で飈一郎を見る)
【飈一郎】
しかし、こんな親でも、何と言いますか、親の気持ちには変わり無いのでございまして、実は今日、私は8年ぶりに倅の顔を、皆さんのあったかい友情と、さくらさんの優しい愛情に包まれた倅の顔を見ながら、親として私は、居たたまれない様な恥かしさを、一体私は親として倅に何をしてやれたのだろうか、何という私は無力な親だったか・・・
(ハンカチで口を抑え、嗚咽する)
隣に居ります私の家内も、同じ気持ちだったと思います。
この8年間は、私ども二人にとって、長い長い冬でした。
そして、今ようやく、皆さまのお陰で春を迎えられます。
皆さん、ありがとうございました。
さくらさん・・・博をよろしくお願いいたします。
【博】
(下を向いて泣いている)
【飈一郎】
さくらさんのお兄さん、二人のことをよろしくお願いいたします。
