2015年01月09日
【邦画】「男はつらいよ 第48作 寅次郎紅の花」(1995)
[ひと言感想]
たしかに、リリーの言う通り、男と女の間は「どこか」どころか、「かなり」みっともないものです。
そして、そんな綺麗事じゃ全然ないコトを交わした自覚が絆と化し、相手を「帰る場所」に思うものです。
いつでも「お帰りなさい」と言ってもらえる幸せ。
いつでも「お帰りなさい」と言える幸せ。
これらの幸せを超える幸せは、そう在りません。
男も女も、惚れた相手は厄介なくらいが丁度良いに違いありません。
たしかに、リリーの言う通り、男と女の間は「どこか」どころか、「かなり」みっともないものです。
そして、そんな綺麗事じゃ全然ないコトを交わした自覚が絆と化し、相手を「帰る場所」に思うものです。
いつでも「お帰りなさい」と言ってもらえる幸せ。
いつでも「お帰りなさい」と言える幸せ。
これらの幸せを超える幸せは、そう在りません。
男も女も、惚れた相手は厄介なくらいが丁度良いに違いありません。
【満男(演:吉岡秀隆さん)】
分かってるよ、伯父さん。
オレだって、後悔してるんだよ。
【寅次郎(演:渥美清さん)】
後悔するぐらいだったら、どうしてじーっと我慢できなかったんだ。
男にはな、耐えなきゃならないことがいっぱいあるだぞ。
「泉ちゃん、おめでとう 。どうぞお幸せに」。
電報一本ポーンと打っといて、お前は柴又からはるか津山の空に向かって両手を合わせ、どうぞ、今日一日良いお天気でありますよう、無事結婚式が行われますようにと(願うんだよ)。
それが男っていうもんじゃないのか?
【リリー(演:浅丘ルリ子さん)】
バカバカしくって、聞いちゃいらんないよ。
【寅次郎】
何だい、どこが気にいらねえんだ?
【リリー】
それがカッコ良いと思ってるんだろ、アンタは。
だけどね、女から見たら滑稽なだけなんだよ
【寅次郎】
お前、何が言いたいんだよ、リリーは?
【リリー】
カッコなんて悪くたっていいから、男の気持ちをちゃんと伝えて欲しいんだよ、女は。
だいたい男と女の間っていうのは、どこかみっともないもんなんだ。
後で考えてみると、顔から火が出るような恥ずかしいことだって沢山あるさ。
でも、愛するっていうことは、そういうことなんだろ。
奇麗事なんかじゃないんだろ。
満男君のやったことは間違ってやなんかいないよ。
【寅次郎】
ちょっと待てよ。
俺が言ってることはな、男は引き際が肝心だってことを言ってるの。
それが悪いのか?
【リリー】
悪いよ、バカにしか見えなよそんなのは。
自分じゃカッコ良いつもりだろうけど、要するに卑怯なの、意気地が無いの、気が小さいの。
体裁ばっかり考えてるエゴイストで、口ほどにも無い臆病モンで、つっ転ばして、グニャチンで、トンチキチンのオタンコナスだっていうんだよ!
●
【リリー(※博&さくら宛の年賀状)】
明けましておめでとうございます。
皆さんどんなお正月をお過ごしですか。
さて、寅さんのことですが、一週間ほど前、例によってお酒の上でちょっとした口喧嘩をした翌朝、置手紙をしていなくなってしまいました。
あの厄介な人がいなくなって、ほっとしたりもしましたが、こうして一人で手紙を書いていると、ちょっぴり淋しくもあります。
でも、いつか、またひょっこり帰ってきてくれるかもしれません。
もっとも、その日まで、私がこの島に暮らし続けているかどうか分かりませんけどね。
もしかしてこの次寅さんに会うのは、北海道の流氷が浮かぶ港町かもしれません。
寅さんにお会いになったら、どうかよろしくお伝えくださいね。
奄美の浜辺にて、リリー