2014年08月15日
【邦画】「男はつらいよ 第33作 夜霧にむせぶ寅次郎」(1984)
[ひと言感想]
世の中には、絶えず人の気を引いたり、誰かと一緒に居なければ気が済まない人が居ます。
これは良くも悪くも「癖」であり、治したければ、自分が蒔いた種を自分で摘み取ることです。
風子(演:中原理恵さん)がトニー(演:渡瀬恒彦さん)とケジメをつけることに拘泥したのはその為であり、寅次郎の親心は正に余計なお世話です。
「地獄への道は善意で舗装されている」のを、私たちは忘れてはいけません。
世の中には、絶えず人の気を引いたり、誰かと一緒に居なければ気が済まない人が居ます。
これは良くも悪くも「癖」であり、治したければ、自分が蒔いた種を自分で摘み取ることです。
風子(演:中原理恵さん)がトニー(演:渡瀬恒彦さん)とケジメをつけることに拘泥したのはその為であり、寅次郎の親心は正に余計なお世話です。
「地獄への道は善意で舗装されている」のを、私たちは忘れてはいけません。
【寅次郎(演:渥美清さん)】
用件は分かっているだろうな。
【トニー(演:渡瀬恒彦さん)】
ええ。
【寅次郎】
ズバリ、言わせてもらうぜ。
(風子から)手引いてもらいてえんだ。
【トニー】
女のことで、に指図なんかされたかねえな。
【寅次郎】
お互いに渡世人同士じゃねえか。
こっちの気持ちも分かるだろ。
あの子は苦労して育ったからな、どこか無理している所がある。
ヤクザな女に見えるけども、本当はそうじゃねえ。
まともな娘だ。
所帯を持って子どもを産んで、幸せになれる娘だ。
そう思わねえかい?
【トニー】
ハタチの若造じゃありませんからね。
それくらいのことは分かってますよ。
だけどね、東京に付いて来るっていったのは、あの子の方なんですよ。
【寅次郎】
だから、こうして頭を下げて頼んでるじゃねえか。
頼む、この通りだ。
(頭を下げる)
【トニー】
アニさん。
【寅次郎】
何だ。
【トニー】
見かけによらず、純情ですね。
じゃ、ごめんなさい。
●
【寅次郎】
オレは(風子に)きつい言い方をしたか?
【さくら(演:倍賞千恵子さん)】
ううん、大丈夫。
お兄ちゃんの気持ちは分かってるわよ。
別れ際に言ってたわ、「(寅さんに)『ごめんなさい』って言っといて」って。
【寅次郎】
へえー。
そんなこと言ってたのか、あの子は。
【さくら】
幸せな恋もあれば、不幸せになる恋だってあるわけでしょ。
不幸せになることが分かっていながら、どうしようもなかったのね、風子さんは。
でも、大丈夫よ。
きっと立ち直るわよ、あの子は。