2014年04月08日
【BSTBS】「SONG TO SOUL 永遠の一曲」Marvin Gaye”What's Going On”〔解説〕久保田利伸さん
Marvin Gayeの魅力に僕、二面在ると思っていて、一つが、何て言うんでしょうね、「色気」ですよね。
曲と一体になった時の色気、声の持つ色気、音楽にどんどん色味を足して行く意味の色気。
その一番最たるものが、"I want you"の曲であったり、そのアルバムに入っているものであったりするんですけども。
で、もう一つの面が、Marvin Gayeの社会的なメッセージを強く持った部分。
それが、”What's Going On”に代表されるものなような気がします。
多分、Marvin Gayeが本当にMarvin Gayeという所以、その理由っていうのは、ここまでMarvin Gayeが唯一無二の存在になっているというのは、その二面性が在ったから。
(つまり、)Marvin Gayeの持つセクシイネスの方がすごく極端に好きな人と、また、もう一つの社会的なメッセージを内に秘めた部分っていうのがすごく好きな人と二つ在って、で、それがやっぱり人種を飛び越えて、時代を飛び越えて、色んな人の耳に届いてるんだと思いますけどね。
久保田利伸さんのこのマーヴィン・ゲイ評は、以下換言でき、成る程だ。
「世の多くの人がMarvin Gayeに魅かれたのは、彼が官能を神的に刺激し、かつ、世の矛盾とあるべき姿を一般人、隣人目線で代弁、提唱してくれたからだ」。
この換言から言えることは、最低二つある。
一つは、「価値の総和は、各源泉の足し算ではなく、掛け算で算出される」、ということ。
そして、もう一つは、「大衆の支持を得るには、専門を極める(←独自技術を会得する)ことに加え、専門バカではなく町の哲学者になる」、ということだ。
80期を超えるタイトルを獲得(棋戦優勝を経験)し、かつ、その軌跡で会得した普遍の真理を書籍や講演で非将棋ファンにも分かり易く説く羽生善治さんも、道理で将棋ファンだけでなく、大衆から愛される訳だ。
★2014年4月3日放送分
http://www.bs-tbs.co.jp/songtosoul/onair/onair_11.html
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│テレビ