2014年03月07日
【邦画】「男はつらいよ 第16作 葛飾立志篇」(1975)
〔ひと言感想〕
男女の愛の何たるかを、寅次郎(演:渥美清さん)が田所先生(演:小林桂樹さん)に説教するシーンに泣き笑いしました。
たしかに、物事はよく考えなければ、本質が見えませんが、考え過ぎると、却って本質を見失うもの。
何事も考えないのは問題ですが、考え過ぎても問題であり、男女の愛はその最たるに違いありません。(笑)
男女の愛の何たるかを、寅次郎(演:渥美清さん)が田所先生(演:小林桂樹さん)に説教するシーンに泣き笑いしました。
たしかに、物事はよく考えなければ、本質が見えませんが、考え過ぎると、却って本質を見失うもの。
何事も考えないのは問題ですが、考え過ぎても問題であり、男女の愛はその最たるに違いありません。(笑)
【寅次郎(演:渥美清さん)】
しかしよお、こんな物知りの先生が、いい年して、どうして嫁さんもいねえんだろうなあ。
【竜造(演:下條正巳さん)】
あれ、まだお独りですか。
【田所(演:小林桂樹さん)】
あーあー。
【寅次郎】
あれかね、女房食わしてやれねえのか、まだ。
【さくら(演:倍賞千恵子さん)】
お兄ちゃん、そんな失礼なこと・・・
【寅次郎】
あっ、死に別れたの?
【筧礼子(演:樫山文枝さん)】
ううん、ずっと独りよ。
【寅次郎】
ずっと独り?
女、嫌いなの?
【竜造】
馬鹿。
色々とお考えがおありになってのことだよ。
【寅次郎】
お考えが?
何考えてんの?
【田所】
いやあ、僕が結婚しない理由は、その・・・
【礼子】
先生は独身主義なのよ。
【寅次郎】
独身主義?
【田所】
いや、違う。そうじゃないよ。
つまり・・・つまり、なんですよ・・・愛の問題・・・男と女の愛情の問題は・・・実に難しくて、まだ研究し尽くしておらんのですよ。
【寅次郎】
研究しちゃうのかい?
もっと簡単なことだろう。
【田所】
簡単?
【寅次郎】
常識だよ。
【田所】
じゃあ君、説明してみろ。
【寅次郎】
いいかい。
「ああ、いい女だなあ」と思う。
その次には、「話がしたいなあ」と思う。
ね。
その次には、「もうちょっと長く側に居たいなあ」と思う。
そのうちにこう、なんか気分が柔らかくなってさあ、「ああもう、この人を幸せにしたいなあ」と思う。
「もうこの人のためだったら、命なんかいらない。もう俺、死んじゃってもいい」、そう思う。
それが愛ってもんじゃないかい?
【田所】
なるほどねえ。
君は僕の師だよ!