2014年03月10日
【邦画】「東京家族」(2013)
〔ひと言感想〕
人は「間違う」生き物であり、錯覚、誤解、決め付けを免れません。
だからこそ、私たちは、相手をよく見なければいけません。
そして、時に腹を割り、思いの丈をぶつけなければいけません。
相手の真意、本当の値打ちに気づいたら、頭を下げ、友好の意を表明しなければいけません。
指切りの誘いは、友好の意の、最高の態度表明です。
人は「間違う」生き物であり、錯覚、誤解、決め付けを免れません。
だからこそ、私たちは、相手をよく見なければいけません。
そして、時に腹を割り、思いの丈をぶつけなければいけません。
相手の真意、本当の値打ちに気づいたら、頭を下げ、友好の意を表明しなければいけません。
指切りの誘いは、友好の意の、最高の態度表明です。
【平山とみこ(吉行和子さん)】
ノリさん、ちょっと待って(※持ってきたカバンに所に戻り、中から封筒を取り出す)。
【間宮紀子(蒼井優さん)】
(※玄関から部屋の中に戻る)
【とみこ】
実はね、(次男の)昌次が貧乏しているじゃろと思うて、田舎を出る時、少しお金を用意して持ってきたの。
あんたはまだ気が付いていないかもしれんけど、昌次はまるで経済観念ってものが無いんよ。
贅沢っていうんじゃないけど、とっても欲しいものに出遭うと、後先考えずに、大変な借金までして買い込んだりする、ホンマに変な子なんよ。
じゃけ、あんたはね・・・
【紀子】
お母さん、私、分かってます。
今までそんなことで、何度も喧嘩したもの。
でも、私、昌ちゃんのそういう所が好きなんです。
イタリア製の古い車に夢中になったりする所が。
【とみこ】
そんな風に思うてくれとるの、あの子のことを・・・
【紀子】
おおらかというか、先入観にとらわれずに、物事をあるがままに受け入れてしまうような、そこがあの人のいい所なんです。
だから、大丈夫よ。
【とみこ】
ありがとう(※頭を下げる)。
これ、あんたに預けておく、なんかって時のために。
ほら、怪我したり、病気になったりすることあるでしょ。
そねな時に、これつこうて。
あんたが持っとってくれた方が安心じゃから。
(※封筒を紀子に握らせる)
【紀子】
じゃあ、預かるだけ。
【とみこ】
昌次に言うちゃダメよ、このお金のことは(※小声で)。
【紀子】
言いません(※小声&笑顔で)。
うふふ。
【とみこ】
約束(※小指を差し出して、指切りを誘う)。
【紀子】
(※笑顔で指切りに応じる)
うふふ。
【とみこ】
うふふ。
これで安心、引きとめて悪かったね。
はよ、行きんさい。
【紀子】
はい。
●
【平山周吉(橋爪功さん)】
昌次のことだが、長い間、私はアレを、女々しくて、頼りない息子だと決め付けていました。
しかし、あんたと二人、仲良うしている姿を見ていると、アレは母親似の優しい子で、その優しさが何よりあの子の値打ちなんだ、ということに気づかされました。
(※あぐらから正座に座り直す)
この先、厳しい時代が待っとるじゃろうが、あんたがあの子の嫁になってくれれば、私は安心して、死んでいけます。
紀子さん、どうか、どうか、あの子をよろしくお願いします。
(※手をつき、頭を畳まで下げる)
【紀子】
はい。
(※手で顔を抑え、嗚咽する)
kimio_memo at 07:47│Comments(0)│
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