2013年11月08日
【営業/販売】「人を動かす、新たな3原則」ダニエル・ピンクさん、神田昌典さん
P248
見込み客を説得してコンピュータ・システムの新製品を購入させるような通常のセールスでも、娘に宿題をするように説くような売らない売り込みでも、誰かを動かそうとするときはいつも、真のサービスの核心となる次の二つの質問に必ず答えられるようにしよう。
1.自分の売り込むものを相手が受け入れると承諾した場合、その人の人生は向上するだろうか?
2.このやり方を終えたとき、世界は当初よりよいところになるだろうか?
質問に対する答えがどちらか一つでも「ノー」ならば、あなたは間違いを犯しているのだ。
P258(※訳者の神田昌典さんの解説)
(著者のダニエル・)ピンクが突き止めたことはーー社会をよくしたいという使命感に基づく強力なモチベーションの結果として、セールス力は自然に発揮される。言いかえれば、セールス力とは、人間誰しも内在している能力であり、それは社会性と一致したときに、自然に解放されるというのだ。
だから、彼が本書で述べるセールスとは、利己のセールスではなく、利他のセールス。社会学、経済学、心理学、芸術をはじめとした一見バラバラなものを深く掘り下げて、人間の本質まで根ざしているからこそ、実践したときには、まったく異なる現実を有む。
セールスをテクニックとして身につければ、まわりから疎まれるが、ピンクが提唱する人間性の深い理解に基づくセールスを実践すれば、まわりから応援されるようになる。つまり彼が教えているのは「売上にならない、売り込み」ではなく、実は「売り込みしない、売上のあげ方」、または「売り込みしない、収入のあげ方」「売り込みしない、評価のあげ方」なのだ。
著者のダニエル・ピンクさんの二つの質問も、訳者の神田昌典さんの「『セールス・テクニック』は市民権を得ない(=社会的に危うい)」との解説も、心底同意、共感する。
だが、これらが正解となるのは、セールスをする本人が人と社会の持続的な繁栄と幸福を希求している場合であり、彼が自分だけの目先の、刹那的なそれらしか希求していない場合は、却って不正解になるから厄介だ。
短期的利益だけを追求するなら、甘言を弄し、正にセールス・テクニックの限りを尽くして、対象顧客の感情を一時的に惑わし、利益を「瞬殺」ならぬ「瞬奪」する、即ち、「売り逃げ」する、のが有効かつ手っ取り早い。
食品の製造流通経路だけでなく、個人のキャリアにもトレーサビリティを適用し、「売り逃げ」履歴情報が公開されれば、本件は解決する可能性が高いが、実現には相当の政治的、社会的困難がある。
セールスで大事なのは、何より先ず、「あるべき」は人と社会の持続的な繁栄と幸福だと、自身を洗脳することかもしれない。
kimio_memo at 06:39│Comments(0)│
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