【経営/人生】「イノベーション・オブ・ライフ」クレイトン・M・クリステンセンさん【邦画】「アウトレイジ ビヨンド/OUTRAGE BEYOND」(2012)

2013年05月31日

【NHK】「ラストメッセージ井上ひさし"最期の作品"」井上麻矢さん

【ナレーション(井上麻矢さん回顧談)】
亡くなる直前、まだ意識が有った父(=井上ひさしさん)が私に語った言葉が忘れられない。

【井上麻矢さん】
「病気で死ねるって、とても有り難い」って言ってたんですよね。
戦争で死んだ人は、もう一瞬にして死んだりする訳でしょ、何の死の準備も無く、ね。
だから、自分はすごく幸せであると、恵まれている、と言ってたんですよね。

井上ひさしさんのこの臨終の言は成る程であり、また、尤もだ。
人生は終活だ。
たとえ、往生の契機が病とはいえ、その準備である終活を本意で全うできた井上さんは、不本意に断たれた戦場の戦士と比べ、明らかに大往生を遂げる確率が高かったのは勿論、何より悔いが少なく、結果、幸せで、恵まれた人生だったに違いない。

しかし、井上さんのこの臨終の言は、本当に幸せで恵まれた人生の吐露だったのだろうか。
不遜だが、私には無念の言い訳に聞こえてならない。
たしかに、井上さんの病床での終の終活は、戦場での終の終活とは異なり、不本意にこそ断たれてはいないが、井上さんの本意だった訳ではなかったはずだし、井上さんの本望が叶った訳でもなかったはずだ。
才と志溢れる井上さんのこと、その本意は、本望は、もっと遠く、高い所に在ったのではないか。
だからこそ、井上さんは、かくなる臨終の言を愛娘に遺す形で自分に吐露し、志半ばで逝かざるを得ない無念に自分で言い訳するほか無かったのではないか。

たしかに、才能と大志は、人生を豊かで充実したものにする。
しかし、人生が豊かで充実すればするほど、本意や本望が遠く、高くなり、大往生も遠くなるのではないか。
非凡の大往生を遂げる確率が凡人と比べて低いとすれば、人生は何とも皮肉でむごたらしい。



★2013年5月9日放送分
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0504/



kimio_memo at 07:09│Comments(0) テレビ 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
【経営/人生】「イノベーション・オブ・ライフ」クレイトン・M・クリステンセンさん【邦画】「アウトレイジ ビヨンド/OUTRAGE BEYOND」(2012)