【経営】「小倉昌男 経営学」小倉昌男さん【BSTBS】「みんな子どもだった/6月ゲスト秋元康さん第2話」秋元康さん

2012年06月12日

【BSTBS】「SONG TO SOUL 永遠の一曲」Cyndi Lauper”Time After Time”

【シンディ・ローパーさん】
時を超え、古びない曲を書きたかったの。
私のキャリアの中で意味のあるものを創りたかった。
デビューアルバムを作った頃の私は、他人とは随分違っていたわ。
あの曲(Time After Time/タイム・アフター・タイム)にはユーモアもあるけれど、内容は本物の人生から生まれている。
それが、私にはとても大切なの。
あの歌詞は誰にでもわかるような言葉で、実生活の本当の出来事から書かれたものだった。
私は聞き捨てられるような歌は書きたくないのよ。

(中略)

自分の気持ちに合う言葉に出会ったら、いつでも書きとめるようにしていたの。
あの曲は本当に当時の様々な出来事からできている。
実生活で積み上げた言葉が詩になった。
ロブ(※)も恋人と別れたばかりだったし。
この曲は人生の断片をカードにして張り合わせたようなものなのよ。
(※アレンジ・キーボード担当のロブ・ハイマン)

(中略)

ドラムサウンドなどは、モダンな要素も入っている。
でも、曲全体のサウンドを流行りの音にするのは嫌だったの。
目指したのは、オーガニックな音とマシンっぽい音が融合している感じ。
だって、人間ってそうだから。
オーガニックな部分もマシンの部分もあるわ。

(中略)

曲を作る時私のやり方は、音で聴く人の傍に忍び寄り、こうして虜にする。
催眠術みたいなものよ。
それで心地よくなったところで、こちらの気持ちや物語を打ち明けるの。
その時、聴く人と私はひとつになる。
あの曲でもそれができたと思う。

顧客は それもとりわけ先進国の顧客は、もはや「物」は欲しくない。
欲しいのは、「物の語り」、即ち、「物語」、「ストーリー」だ。
だから、商品開発のプロセスを感動仕立てで物語る「プロジェクトX」や「プロフェッショナル」は人気があり、物語られた商品は放送翌日に売り切れるわけだ。(笑)

しかし、感動的な物語を創造、付与すれば必ず物は売れるかというと、そう簡単ではない。
先進国の顧客は、とりわけ「感動慣れ」しており、単純に、かつて聞いたような物語をかつてと同様のアプローチ、文脈で聞かされても、辟易、スルーするだけだ。

では、私たちは先進国の顧客に向け、いかに物語を創造、付与すべきなのか。
シンディ・ローパーさんのインタビューコメントには、このヒントが詰まっている。
これらのヒントから私がとりわけ強く(再)認識させられた「物語りの心得」は、以下の二事項だ。

一つは、「先ず、顧客の傍に心地よく忍び寄るべし」ということだ。
顧客には先ず、物語りに、ひいては、物語りの主と声に真摯に耳を傾けていただく、胸襟を開いていただくことが欠かせないのだ。
冒頭に行なうべきアイスブレイクのプロセスは、営業そのものに限らず、その中の物語りのプロセスにおいても、有効かつ不可欠なのだ。
私たちは、シンディさんにとっての「音」に匹敵する何かを、平生準備しておく必要がある。

もう一つは、「顧客が容易に聞き捨てられないコト、聞き捨て難いコトを物語るべし」ということだ。
「人は、『自分が聞きたいコト』だけを聞く」と言うが、「(積極的に)聞きたいコト」と「聞き捨て難いコト」は必ずしも同一ではない。
凡そ、前者は真実や希望の具体である一方、後者は抽象であり、その多くは胸の奥に在る。
「聞き捨て難いコト」を適宜見つけるには、顧客の一層の対象化(セグメンテーション/絞り込み)とニーズ把握が欠かせないが、その前に、自分の人生の断片を見逃さず、その何たるかを読み解き、身近にストックしておくことが欠かせない。
私たちは、シンディさんのように、掛け替えのない人生を絶えず正視、客観する必要がある。



★2012年5月29日放送分
http://w3.bs-tbs.co.jp/songtosoul/onair/onair_41.html







シーズ・ソー・アンユージュアル
シンディ・ローパー
SMJ
2013-07-24


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出演:マルコム・マクドウェル、デイビッド・ワーナー
監督:ニコラス・メイヤー 
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2018-03-17




kimio_memo at 07:27│Comments(0) テレビ 

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