2012年06月18日
【BSTBS】「グリーンの教え」竹林隆光さん(フォーティーン創業者/ゴルフクラブデザイナー)
【竹林隆光さん】
先ず一番大事なことは、「調子の悪い時にクラブを変えない」。
【石川次郎さん】
調子の悪い時に変えない・・・
【竹林さん】
それは、プロゴルファーもアマチュアも一番難しいというか、間違える所なんですが、「調子が悪いから、クラブを変えて何とかしよう」と、ゴルファー100人居たら、100人そう思うでしょう。
【石川さん】
ああ、もう全くそうです。
それ、間違いですか?
【竹林さん】
「調子が悪い」ということは、「スイングが悪い」わけです。
【石川さん】
クラブが悪いわけじゃないですよね。
【竹林さん】
スイングが悪い時に、悪いスイングにもしもピッタリ合うクラブを見つけちゃったらば、そのことは、悪いスイングの学習をすることになってしまうんで。
【石川さん】
仰る通りですね。
【竹林さん】
だから、クラブ屋としては、「調子が悪い」というお客さんが来たらば、「じゃ、クラブ買い換えましょう!」って言いたいんですが、ゴルファーとしては、「少し練習をして、回復してからクラブを変えましょうって(言いたいんです)」。
【石川さん】
本来の調子というか、ちゃんとしたスイングができるようになってから、クラブを変えた方が良いわけですか。
【竹林さん】
はい。
ゴルフはビジネスに似ている。
スイングは「プロセス」に、そして、クラブは「ソリューション(解決策)」に置換できる。
「『調子が悪い』元凶は『プロセスが悪い(不正である)』からであり、不調を抜本的に解決するには、スイングを治す以外無い。
ゆえに、プロセスを治さず、ソリューションの新調で不調の解決を試みるのは間違いであり、そればかりか、プロセスを更に悪くし、不調の解決を遠のかせるに違いない」。
本事項は、正にソリューションプロバイダーである、ゴルフクラブデザイナーの竹林隆光さんのお言葉ゆえ、説得力に満ちている。
本事項は、相応のレベルのゴルファーやビジネスマンなら、既得の知識に違いない。
しかし、それを実践しているゴルファーやビジネスマンは、極めて少ない。
なぜなら、先ず、現在に至る自分の思考と行動を否定せざるを得ないからだ。
史上最強棋士の羽生善治さんの座右の銘は、「運命は勇者に微笑む」だ。
運命は、自己否定の勇無き人には微笑まない。
★2012年5月26日放送分
http://w3.bs-tbs.co.jp/green/bn110.html