2012年05月04日
【TV東京】「カンブリア宮殿」木村修さん、吉田修さん(伊賀の里モクモク手づくりファーム)
モクモクが成功したもう一つの理由。
それは、普段できない農業を体験してもらえるようにしたこと。
たとえば、イチゴ狩り。
どこにでもある食べ放題じゃない。
「(※ビニールハウス内のお客さまに対して)みなさん、お気づきでしょうか。
実は、イチゴというのは、果物ではなく、お野菜なんですね。
一般的にですね、木になっているものを果物と呼びます。
(中略)
答えなんですけれども、(イチゴは)バラ科になっています」。(スタッフさん)
この薀蓄クイズで、知らず知らずの内にイチゴのことがわかっていく。
体験を通して、農業そのものに興味を持ってもらおうとしているのだ。
【木村修社長】
やっぱり、「こういうことが必要だ」、「こういうことが、これからの時代大事だ」ということをですね、常に自分らの口で表現していくことが大事。
【吉田修専務】
消費者は「お客さん」じゃない。
「仲間」なんです、「仲間」。
(私たちは)そういうスタンスなんです。
【木村さん】
これは、常に僕らは「仲間でありたい」と。
生活者に耳傾けて、一所懸命作ります、その通り。
だから、作ったら一緒になって、それをわかってもらえるような仕組みを作っていくっていうのを、だから、それが大事だと思っています。
(中略)
【小池栄子さん】
体験コーナーでは、お子さんだけじゃなく、大人の方も大変楽しまれて、あれは、伝えるというか、クイズを通して農業というものを知るキッカケにはなりますものね。
【木村さん】
(イチゴ狩りは)普通「食べ放題」ですからね。
あれ、「食べ放題」にして、何の教育価値が生まれるだろう。
全然生まれないですよ。
食べ物を知ってもらう(立場であるはずの)農家がやったらダメだと。
【吉田さん】
自分らが(イチゴ狩りを)する時に(実際のイチゴ狩りを)見に行ったんですよ。
そしたら、(親が)子どもにですね、「あんた、元取らなアカンで、沢山食べなアカンよ」っちゅうのを聞いてね、「これは僕らのするようなイチゴ狩りではない」という風に思ったんですね。
【木村さん】
「リピーターを作る」っていうのは、自分たちのファンをどうやって増やしていくのか、自分たちの思い、我々の考え方をどれだけ共感してくれる人たちを増やしていくか、そこに尽きるんですよね。
その為に何が必要かというと、食べ物を知ってもらわなきゃ。
食べ物が最も大事だと。
驚いたことに、伊賀の里モクモク手づくりファームは、自らの農業の理念を対象顧客に喧伝、啓蒙する場としてイチゴ狩りを催していた。
私は、モクモクの他に、かくなる趣旨でイチゴ狩りを催している農家、及び、農業流通業者を知らない。
なぜ、彼らは、これまでかくなる趣旨でイチゴ狩りを催さなかったのか。
一番の理由は、かくなる趣旨で催す必要性、切迫感の無自覚に違いない。
しかし、同等の理由として、思考停止や諦観が有ったのではないか。
彼らは、「所詮、イチゴ狩りは『観光客にイチゴを時間制限で食べ放題にする場だ』」で思考停止していたのではないか。
また、「所詮、お客は、一部の品種を除いて、イチゴの価値を正確に評価し得ない(=価格だけで評価する)」との諦観を抱いていた、払拭できなかったのではないか。
即ち、彼らは、競合優位の創造アプローチとして、自らの農業の理念を対象顧客に喧伝、啓蒙することを着想するも、その実現手段としてイチゴ狩りを発想し得なかった、また、発想しても早々に断念した可能性が有る。
「必要は発明の母」なのは間違いないが、必要や切迫感は万能ではない。
ビジネスマンにとって、「所詮・・・」から成る思考停止と諦観は大敵だ。
★2012年4月26日放映分
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20120426.html
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