【人生】「自殺」末井昭さん【邦画】「男はつらいよ 第31作 旅と女と寅次郎」(1983)

2014年06月05日

【BSNHK】〔スポーツドキュメンタリー“宿命のライバル対決”「柔道 日本 対 フランス」〕ジャン=フランソワ・ソブレさん

【ナレーション】
その頃、若きダビド・ドゥイエ(五輪2大会金・世界選手権4回優勝)が、フランス柔道界で頭角を現し始めます。

【ダビド・ドゥイエさん】
昔は、稽古合宿に参加して、日本チームとみっちり稽古しても、フランス人は日本人を投げられませんでした。
しかし、私の時代になると互角になり、それはジュニアの選手でも同じでした。
むしろ、ジュニアの力関係で言うと、大げさではなく、今はフランスの方が優位かもしれません。

【ジャン=フランソワ・ソブレさん/フランス国立科学研究センター調査部長】
今に日本の若者は、苦しさに耐えるのではなく、楽しく過ごしたいようです。
日本では、バブル経済以降、快楽主義的な考えが広まり、武道は古いと見なされました。
近い将来、日本文化の中で武道の占める割合は減り、存続の危機に晒されるのではないかと心配になります。
学校では、子どもたちが武道を「古臭い」と嫌がるので、教えることを止めてしまったところもあるそうです。

私は柔道に関しては門外漢だが、こういう話を聞いてしまうとやはり、「教育には嫌悪と強制が欠かせない」と再認識してしまう。

私自身、今日の自分があるのは母親の教育のお陰だが、勿論、とりわけ幼稚園児や小学生の時分はその殆どを嫌悪したものだ。
ピアノをつっかえつっかえ繰り返し練習するより、剣道で人間サンドバックと正座に堪えるより、国語ドリルで毎日読解力を鍛錬されるより、友だちとマンガやテレビに興じる方が余程楽しいに決まっているし、そもそもピアノや剣道や読解力の存在が完全に意味不明だ。
しかし、当時母は、私の嫌悪と、その推進者である自身への「とばっちり」嫌悪の二つの嫌悪を承知、覚悟した上で、これらを私に強制した。
亡き母の性根と肝の強さ、正しさには、感謝と感心以外無い。

そもそも教育とは、対象者に未知の知見を伝授することだ。
「人間は未知の物事を畏怖、嫌悪する」からして、そのプロセスは勿論、プロセスの推進者も嫌悪されて当然だ。
対象者に良かれと思って実施する行為が嫌悪されるばかりか、却って自身も嫌悪されかねない。
これが教育の宿命であり、また、本質だ。
教育は嫌悪と強制が付き物だ。

なぜ、教育は堕落したのか。
主因の一つは、教育の立場に居る者が覚悟を欠き、嫌悪を嫌悪するからではないか。
たしかに、ジジババが孫の嫌悪に手放しで同情したり、マスメディアが生徒の嫌悪を尤もだと騒ぎ立てるのが元凶だが、彼らの本質は無責任だ。
責任の有る人間が責任の無い人間に屈服し、本分を放棄するのは、責任の放棄だ。
責任の放棄を放棄できない人間は、そもそも責任を担うべきでない。



★2012年1月11日放映分
http://www.55fujix.com/blog/2012/02/post-336.html
 

1960年代から日本の柔道に追いつき、追い越そうと取り組んできたフランス柔道界。そんなフランス人選手たちと日本柔道界とのライバル関係と交流を描く。

2002年 フランス イーサン・プロダクション/アルテ・フランス制作


kimio_memo at 07:25│Comments(0)TrackBack(0) テレビ 

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