【将棋】「将棋世界2010年12月号/鬼六おぼろ談義〔第一回〕天才棋士たちとの思い出」団鬼六さん【将棋】「AERA2011年10月24日号/渡辺明の強さの秘密・羽生の集団催眠解いた男」渡辺明さん

2011年11月23日

【観戦記】「第70期名人戦C級1組順位戦〔第1譜▲糸谷哲郎五段△内藤国雄九段〕糸谷節」上地隆蔵さん

内藤(国雄九段)といえば、泣く子も黙る将棋界の大御所。
しかし糸谷(哲郎五段)は萎縮せず自分の力を発揮しているようだ。
約5年前、中原(誠)十六世名人と対戦したとき、糸谷は感想戦で自分の意見を曲げず、中原がタジタジになった。
武勇伝のようなこのエピソードはすぐ将棋界に広まった。
もっとも最近は発言が控えめ。
また糸谷節で将棋界を盛り上げてほしい。

私は、糸谷哲郎五段のこのエピソードは知らなかったが、糸谷さんらしいと思い、一読するや否や破顔した。(笑)
糸谷さんは、感想戦で思考の是非を究めないこと、得心しないことこそ、対戦者に対する最大の無礼と自己成長の最大の障害であると、ただ純粋にお考えなのではないか。
だから、永世名人の中原誠さんにも、不本意な迎合を行なわなかった。
糸谷さんにとって、このエピソード、並びに、詰る所「糸谷節」とは、それ以上でもそれ以下でもないのではないか。

若者にとって、一番の弱みは、経験の絶対値不足に起因する無知と無礼だ。
しかし、それらは、一番の強みでもあり、また、成長の好材料だ。
私は、糸谷さんの持続的なご成長とご成功を祈念して止まない。


〔追伸〕
ブログ「SHOGI DIARY」の筆者のしょうぎダイアリー(@shogidiary)さんから、糸谷哲郎五段のこのエピソードの対局をお知らせいただきました。
しょうぎダイアリーさんに、改めて感謝いたします。(礼)



★2011年11月21日付毎日新聞夕刊将棋欄
http://mainichi.jp/enta/shougi/



kimio_memo at 11:53│Comments(0)TrackBack(0) 新聞将棋欄 

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