【BSTBS】「グリーンの教え」佐々木忠さん(JUN代表取締役会長)【邦画】「恋愛寫眞」(2003)

2011年11月07日

【講演】「将棋と人生」加藤一二三さん

kato
20才の時、名人戦の挑戦者になった。
当時の名人は大山康晴さんで、16才先輩の大変な巨匠だった。
第一局は勝ったが、以降は全て負け、名人にはなれなかった。
名人位を防衛した大山さんは、マスコミの取材で、「(今回挑戦してきた加藤さんには)いつの日か負かされる日が来る」と答えた。
このコメントは、「加藤には当分の間は負けないぞ」と言っているに等しいが、10年後、私は大山名人から十段位を奪取し、大山名人の考えは当たった。

自分を負かした勝者の言動を、しかと受けとめること。
そして、正確に読み解き、成長のエンジンに充てること。
敗者が勝者になるには、これらの励行が有効かつ不可欠に違いない。


成果は、偶然転がり落ちてくるものではない。
日頃きちんとした生活を営み、「精神の高揚」を得る(蓄える)。
そして、然るべきプロセスをきちんと踏み、授かるものだ。

加藤一二三さんは、「精神の高揚」という言葉をこのほかにも何度か使われ、人生を熱く(「熱っぽく」)生きることの意義を説かれた。
成果とは、人生で対峙する順序だったプロセスを端折らず、熱く全うする中でのみ授かる、望外の褒美かもしれない。


先日果たした1300勝の内、少なくとも1000勝は名局だ。
ただ、(私が愛好する)モーツアルトの曲は全て名曲で、その良さは大人から子供までわかるが、残念なことに、それらがなぜ名局かは、私か羽生(善治)さんが解説しないと、一般の人にはわからない。

加藤さんが、約60年もの長い現役生活において、1300回も確たる成功をおさめられたのは、感心と脱帽以外無い。
しかし、加藤さんが、それらの凡そ80%を、モーツアルトの作品に負けるとも劣らない、後世に遺すべき名曲もとい名局、名作品であると認識なさっているのは、もはや感心と脱帽を超えてしまう。
以上の箇所に限らず、加藤さんの言は悉く熱く、自己愛と矜持に溢れていた。
「自己愛と矜持を断固肯定すること」。
これが、非凡の非凡である所以かもしれない。


他者(ひと)の話を聞くだけで実行しない人は駄目だ。

加藤さんがここで仰った「ひと」はイエス・キリストのことだが、「人生、自分以外はみな師」であるからして、「他者」としても誤りではないだろう。
やはり、他者の話は、「聞くもの」ではなく、「聞き入れるもの」、「実行するもの」、「会得するもの」である。



★2011年11月5日学習院大学西5号館(主催:学習院大学輔仁会弁論部)にて催行
https://plus.google.com/u/0/104086542955423361492/posts/HhLBPmxbgic
https://twitter.com/kimiohori/status/133314768739115009
※上記内容は全て意訳。





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