【NHK】「ディープ・ピープル/音楽プロデューサー」秋元康さん【BSTBS】「SONG TO SOUL 永遠の一曲」Boz Scaggs”We're All Alone”〔解説〕角松敏生さん

2011年10月30日

【BSNHK】「早過ぎたひと 世紀の伊達(だて)男 加藤和彦"」小原礼さん

さらに、2006年には、ボーカルに木村カエラを迎えて、伝説のサディスティック・ミカ・バンドを復活させた。
しかし、エネルギッシュなこの頃の加藤(和彦)に、親しい人たち違和感を抱いていた。
シニカルでエレガントで妥協を嫌うかつての姿はそこには無かった。

【坂崎幸之助さん】
やっぱり、柔らかく、円くなって昔の歌を、「あの素晴らしい歌をもう一度」を必ず大合唱みたいなコンサートをご自身が出るような人じゃなかった気がするんだけど、僕と演るようになってからなのかもしれないですけど、一緒にそういう昔の歌を演るようになってるっていうか、それまでの加藤さんのイメージとは違いましたね。

【小原礼さん(サディスティック・ミカ・バンド/ベーシスト)】
楽しそうだったんですけど、トノバン(※加藤和彦さんの愛称)にとってちょっとラク過ぎたのかなと思って、そのイベントに出るっていうことがね。
何ていうんですかね、昔の曲を、素晴らしい曲ですけど、昔の曲ばっかり演るわけで(当時加藤和彦さんは)「ラクだな」とは言ってました。
でも、それが決していい意味なのかどうなのか、僕にはわからないです。
「ラクだね、こういうの」って言ってました。

ミュージシャンに限らず、アーティストの本分は、唯一無二の感動価値を創り、大衆に提供することだ。
ゆえに、アーティストはみなマーケティングのプロであって然るべきだが、そのアプローチは大きく二つに分かれる。
一つは「マーケットイン」で、もう一つは「マーケットアウト」だ。
これらに優劣は無いが、短期的利益(社会貢献)や経済的成功を重視する人は前者を志向し、長期的利益や独自資質の開花を重視する人は後者を選好する嫌いがある。

私は、アーティストではないがマーケティングのプロで、後者を選好する。
なぜかというと、24才の時に命を拾い、命がいかにはかなく、いかに突然強制終了し得るものかを思い知ったからだ。
「人生は一度切りだ。
しかも、いつピリオドが打たれるかわからない。
今日かも、今かもしれない。
であれば、自分が心底やりたいことを、やるべきであると認めることを、今やり切りたい。
自分だからこそ創れる、自分が心底唯一無二の価値を認めるものを、その欠片を、今創り切りたい」。
私は、この旨不断に考え、刹那を生きている。

だから、私は、恐縮だが、サディスティック・ミカ・バンドの復活時、加藤和彦さんが「ラクだ」と仰っていたのが、とてもよくわかる。
加藤さんが創り、自ら演じた音楽は、いつも大衆より一歩先を行っており、全てが所謂「ヒット」した訳ではない。
加藤さんが選好なさったマーケティングのアプローチは、後者の「マーケットアウト」に違いない。
加藤さんにとって懐メロ大合唱コンサートは、今心底やりたいこと、やるべきであると認めることでなければ、心底唯一無二の価値を認めるものでもなく、過去に創った価値の焼き直しに過ぎなかったに違いない。
既存価値の焼き直しが心身に求める負担は、非既存価値の創造に比べ知れている。
加藤さんが「ラクだ」とお感じになったのは、自然かつ当然に違いない。

私は、サディスティック・ミカ・バンドの命名の由来を知らない。
しかし、もし加藤さんが命名主であったなら、「サディスティック」という言葉が含められているのに合点がいく。
終生サディスティックな人生を志向なさった加藤さんに、改めて敬意を表すると共に、改めて冥福を祈念したい。(敬礼)



★2011年10月15日放映分
http://www.nhk.or.jp/fm-blog/1000/97670.html



黒船
サディスティック・ミカ・バンド
ユニバーサル ミュージック
2018-09-19




kimio_memo at 07:51│Comments(2) テレビ 

この記事へのコメント

1. Posted by 不入斗   2011年10月30日 19:14
最後のミカバンドのLIVEを見ることが出来たのは
幸せな事だったんだなぁ、と思います。

どうがんばっても、もう見ることはできません。

自分のコンサートの時とは違って
良い意味で暴れている高中を見るのが好きでした。

このタイムマシンの時も、間奏の直前に
『じゃぁ、行っちゃうかな』という表情を
しているのが、何とも言えません(^_^;)
2. Posted by 堀@感動人   2011年10月31日 08:03
不入斗さん

コメントをありがとうございます。(礼)

最後のミカバンドのLIVEを観賞なさったのは、ラッキーに違いありません。
私たちオヤジにとってこれから観るLIVEは全て、見納めの覚悟が必要です。(笑)

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