【漫画】「赤塚不二夫120%」赤塚不二夫さん【講演】「将棋と人生」加藤一二三さん

2011年11月03日

【BSTBS】「グリーンの教え」佐々木忠さん(JUN代表取締役会長)

大体、ジャストフィットした時のセカンド(ショット)はミスするのが多いですね、僕は。
商売も同じですけど山は上がったら、必ず下りるじゃないですか。
と同じように、いいのは続かない、必ず山は下りるんだ、と。

ファッションっていうのは、ヘンなモノでもそのブランドでもよく見えますね。
(本業の)ファッションでは一番にならないほうがいいかなと僕は思っています。
ブームで一番になった人は自惚れますよね。
私も自惚れますが、それを作った社員も自惚れますよね。
流行っていうのは、必ず動きますから。
(つい狙ってしまう)下りのバーディパットは危ないですね。
自分の距離以上に(ボールが)飛んだ時は、余計危ない、と。

「山は上がったら、必ず下りる」。
佐々木忠さんが仰ったこの言葉は、周知の普遍の真理だ。
しかし、私たちの多くは、いざまた「山が上がる」と、忘れてしまう。
そして、「未来永劫上がり続ける」と楽観、錯覚、夢想し、大ゴケしてしまう。
なぜか。

たしかに、佐々木さんが仰った「自惚れ」は、一因に違いない。
私たちは自惚れる余り、つい自らの能力を過信してしまう。
そして、眼前の過ぎた成果を当然の成果と誤解し、更なる持続的な成果を期待してしまう。

なぜ、私たちは自惚れるのか。
有能感の自覚を不断かつ深層心理で欲求しているからだ。
「自分は有能、有用であり、存在意義が認められて然るべきである」。
私たち凡人は、凡人であるが故に、ついこう思いたがってしまう。
では、そんな私たち凡人が「山は上がったら、必ず下りる」のを会得するには、どうしたらいいのか。

たしかに、佐々木さんが仰った「一番にならないこと」は、一案に違いない。
一番になることを積極的に回避することで、自覚する有能感は、ひいては、自惚れは限られる。

私の案は、「成果の根拠を見極めること」だ。
つまり、眼前の成果が能力相応か否かを冷静に、客観的に、合理的に評価する、ということだ。
私たち凡人も、これに励めば、自分の能力が依然知れているのを思い知るに違いない。
そして、それが叶えば、「山は未来永劫上がり続ける」と楽観、錯覚、夢想する過ぎた有能感の自覚を、ひいては、自惚れを抑止できるに違いない。

私は、羽生善治さんが、保有タイトル数を山谷(やまたに)させながらも、約20年もの長きに渡り最強棋士と称されているのは、羽生さんが対局終了後の感想戦を殊に念入りに実行なさることがとりわけ好作用しているように思えてならない。
羽生さんの弁から伺えるその一番の趣旨は、本局をスッキリ忘れることだが、併せて、過ぎた有能感の自覚を、自惚れを抑止することもあるのではないか。
ただ、羽生さんは凡人ではないが。(笑)



★2011年10月15日放送分
http://w3.bs-tbs.co.jp/green/bn79.html



kimio_memo at 07:44│Comments(0)TrackBack(0) テレビ 

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