2011年07月01日
【経営】「マイクロソフトで学んだこと、マイクロソフトだからできること。」樋口泰行さん
P68
マイクロソフトの経営に加わって驚いたことはたくさんあるが、もしかすると、これに最も驚いたかもしれない。
「ミッドイヤーレビュー」である。
マイクロソフトの決算期は6月。
つまり、新しい期は7月に始まるが、そのちょうど真ん中に位置する1月がミッドイヤー。
ミッドイヤーレビューは、その1月に米国本社の経営幹部と世界中の現地法人や事業部門との会議である。
これが半端なものではないのだ。
米国の幹部はCOOのケヴィン・ターナーを筆頭に40人ほどが顔を揃える。
それに対して、1回30人ほどのチームが、その国の政治状況も含めた経営環境を報告。
それにどんな戦略で向かうかを発表し、質疑を受け、侃々諤々のディスカッションを行う。
こう書くと「なんだ、普通の中間発表ではないか」と思われるかもしれないが、これが1国につき丸一日がかりなのだ。
どんなに短くても8時間、長引けば日付が変わり、10時間以上になることもある。
ちなみに、私が初めて参加した2008年度は12時間、2009年度は10時間、2010年度は10時間だった。
(中略)
そして、自分は経営者としてきちんと経営ができているか、レビューの場で丸裸にされることになる。
「この国のトップはこんなことも知らないのか」ということが、全幹部の前で明白になってしまいかねないのは、やはり震え上がるほどの緊張感となる。
また、資料をたぐって調べる時間は、その場ではほとんどない。
さらに英語が完璧にできるわけではないので、何を問われているのか、常に全神経を集中しておかなければいけない。
しかも、10時間近くにわたって、である。
自分に居心地の良い経営をしようにも、そうはいかない。
ただ、居心地の良い状態というのは、成長をしていないということでもある。
居心地の悪さこそ、改善につながったり、成長につながっていくのではないか。
それをマイクロソフトで改めて感じている。
「居心地の良い状態というのは、高確率で成長が果たせていない状態である。
居心地の悪い状態こそ、高確率で改善や成長が果たせている状態である」。
精神的苦痛は、成長の必要条件であると同時に、幸福の必要条件でもある。
マゾ的な意味でなく(笑)、禿同。
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