2019年02月

2019年02月28日

【洋画】「ギルバート・グレイプ/What's Eating Gilbert Grape」(1993)

[ひと言感想]
人は誰も、言い訳の達人である。
不幸の責任転嫁は、皆天下一品である。
家族は格好の言い訳である。
たしかに、システムの歯車の最善努力は限定的である。
不幸の脱出は、言い訳の自縄自縛の脱出である。


ギルバート・グレイプ [DVD]
出演:ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、レオナルド・ディカプリオ、ダーレン・ケイツ
監督:ラッセ・ハルストレム
キングレコード
2018-06-20




kimio_memo at 07:04|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月27日

【洋画】「トゥモローランド/Tomorrowland」(2015)

[ひと言感想]
古川享教授がよく引用する名言に、アラン・ケイの「未来は予測するものではなく、自らの手で創るもの」がある。
全くもって御意だが、正に「言うは易し行うは難し」である。
今日の無事を明日の無事と盲信するからである。
信じるべきは、明日の無事ではなく今日のあり難さ、最善活用を切望する自我である。


トゥモローランド [DVD]
出演:ブリット・ロバートソン、ジョージ・クルーニー、ラフィー・キャシディ、ヒュー・ローリー
監督:ブラッド・バード
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
2018-08-03




kimio_memo at 07:30|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月26日

【邦画】「天国と地獄」(1963)

[ひと言感想]
権藤と竹内は「現実に盲従しない」点で「青く」、同類である。
そんな同類の運命を違えたのは、「青さ」の遣り場、出口だろう。
権藤が腕一本で重役に上り詰め、経営の現実に難儀するも「青く」あり続けたのは、「良い靴を作る」との出口があったからだろう。
他方、竹内が大学病院に入局するも「青く」あり続けたのは、権藤のような具体的、かつ、社会的な出口があったからというより、苦学の果ての現実に失意し、自慰的に社会を逆恨みしたのが実際だろう。
折角の「青さ」も、遣り場、出口が無ければ、自身を地獄に落とし、社会を無駄に動揺させるだけである。


天国と地獄[東宝DVD名作セレクション]
出演:三船敏郎、仲代達矢、山崎努
監督:黒澤明
東宝
2015-02-18




kimio_memo at 07:50|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月18日

【洋画】「フォーエバー・フレンズ/Beaches」(1988)

[ひと言感想]
クリスウェブ佳子がレギュラー番組で言っていたが、「女は一日二万語喋る、喋りたい生き物である」。
しかして、CCとヒラリーが互いに生涯最高の友であり続けたのは、何より「話せる」からだろう。
とりわけ女は会話にオチや答えを求めていないようで(笑)、心の叫びを心ゆくまで喋れる、正に「話せる」彼女が互いにあり難かったのだろう。
現実、最高の友とは、理解者でも支援者でもなく清聴者、全肯定者である。


フォーエバーフレンズ [DVD]
出演:ベット・ミドラー、バーバラ・ハーシー
監督:ゲーリー・マーシャル
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
2006-04-19




kimio_memo at 08:03|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月15日

【邦画】「顔」(2000)

[ひと言感想]
正子はなぜ、家出、否、部屋出してから綺麗になっていったのか。
主因は、世間の種々雑多さと不幸の普遍性に気づかされたこと、否、救われたことだろう。
顔は達観の写し鏡である。


あの頃映画 「顔」 [DVD]
出演:藤山直美、中村勘九郎、岸部一徳、佐藤浩市、大楠道代、國村隼、牧瀬里穂、渡辺美佐子
監督:阪本順治
SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
2012-02-22




kimio_memo at 07:43|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月14日

【洋画】「バルタザールどこへ行く/AU HASARD BALTHAZAR」(1964)

[ひと言感想]
「悪貨は良貨を駆逐する」のは確かだが、その良貨が凡そ「お花畑」なのも確かである。
人生の幸、不幸は結局「出会い頭」だが、世の不条理は「理の当然」である。


バルタザールどこへ行く ロベール・ブレッソン [Blu-ray]
出演:アンヌ・ヴィアゼムスキー、ヴァルテル・グレェン、フランソワ・ラファルジュ、フィリップ・アスラン
監督:ロベール・ブレッソン
IVC,Ltd.(VC)(D)
2017-06-30




kimio_memo at 07:01|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月13日

【邦画】「かあちゃん」(2001)

[ひと言感想]
罪を憎んで人も憎んでしまうのは、得てして、さもなくば自分が救われず、自己肯定できなくなるからである。
おかつが勇吉を憎まなかったのは、蓄財を失おうと、子どもたち共々出直す気概と確信があったからだろう。
罪を憎んで人も憎むか。
問われるのは、「加担」を旨とする社会の理解、そして、自己肯定の不断の担保である。


かあちゃん [DVD]
出演:岸惠子、原田龍二、尾藤イサオ、小沢昭一
監督:市川崑
日活
2002-06-21




kimio_memo at 07:05|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月12日

【洋画】「ラストエンペラー/The Last Emperor」(1987)

[ひと言感想]
「そんなに嫌か、利用されるのは」。
こう溥儀は糾弾されたが、「他者に利用される」ことは人の常である。
人は「社会人」として他者と生きる他ないのだから。
問題は、「他者に利用され尽くされる」ことである。
利用者に返報性の法則を遵守させられないことである。
なぜ、遵守させられないのか。
詰まる所、自分が「利用され」、与えたモノの質量のいずれかか両方が知れているから、或いは、彼らが長期的に付き合いたいと思うだけの人的価値が自分にないから、である。
嘆くべきは、利用者の他者ではなく、彼らを真かつ持続的に満足、期待させられない自分である。


ラストエンペラー [Blu-ray]
出演:ジョン・ローン、ジョアン・チェン、坂本龍一、英若誠
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
キングレコード
2018-08-08


続きを読む

kimio_memo at 06:38|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月08日

【洋画】「わたしを離さないで/Never Let Me Go」(2010)

[ひと言感想]
「『クローン』人間」は「人間」と違うのか。
少なくとも、「延命」を念願したキャシーとトミーは違わないだろう。
生命の限りを前に自我、本望に気づき、具現に奔走したのだから。
「締め切り」を嫌悪するも必要とするのが「人間」である。


わたしを離さないで [AmazonDVDコレクション]
出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ
監督:マーク・ロマネク
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2018-07-04


続きを読む

kimio_memo at 06:36|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月07日

【洋画】「オーストラリア/Australia」(2008)

[ひと言感想]
交際者と居場所の変更は人的成長の特効薬である。
人は、比較し、かつ、され、自説の偏りや誤りに気づき、改心するものだからである。
異なる人と環境、新天地は人生の妙薬である。


オーストラリア [DVD]
出演:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン
監督:バズ・ラーマン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2012-10-26




kimio_memo at 07:23|PermalinkComments(0) 映画 

2019年02月06日

【洋画】「暗黒街のふたり/Deux Hommes Dans La Ville」(1973)

[ひと言感想]
ジェルマンと印刷所の社長がジーノの本性を最後まで疑わなかったのは、仕事の関係を超え、家族同然に付き合っていたから、即ち、正に近目で見ていたから、だろう。
他方、ゴワトロー警部が最後まで疑ったのは、彼を前科者かつ遠目でしか見ていなかったからだろう。
確かに、ゴワトローはやり過ぎだったが、彼に限らず、個人が街の全員と近目で付き合うのは非現実的であり、彼の偏見という経験則が自身の、挙句、街の大多数のリスクを減じたのも確かである。
リスクは確率論だが、人生は一度切りである。
個人が偏見という「保険」を掛けがちなのは自然であり、街は暗黒を免れない。
偏見対象という不幸者のでき得る努めは、大多数への、自分を近目で見るインセンティブの絶えざる創造かもしれない。


暗黒街のふたり ブルーレイ版 [Blu-ray]
出演:アラン・ドロン、ジャン・ギャバン
監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
株式会社アネック
2018-08-21









kimio_memo at 07:23|PermalinkComments(0) 映画 | アラン・ドロン出演作

2019年02月04日

【洋画】「地下室のメロディー/Mélodie en sous-sol」(1963)

[ひと言感想]
「チンピラ」、「小者」の評価基準の最たるは、「経験値が低いこと」以上に「哲学と大志がないこと」、挙句、「緊急時に泰然自若としていられないこと」である。
悪事であれ善行であれ、共同の肝は小者の除外である。


地下室のメロディ [DVD]
出演:ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、ヴィヴィアーヌ・ロマンス
監督」:アンリ・ベルヌイユ
紀伊國屋書店
2004-07-24




kimio_memo at 07:35|PermalinkComments(0) 映画 | アラン・ドロン出演作

2019年02月01日

【洋画】「冒険者たち/Les Aventuriers」(1967)

[ひと言感想]
レティシアがマヌーではなくローランを選んだのは、ひと回り上のオトコの包容力が欲しかったからだろう。
冒険家が命知らずなのは、安堵の約束があるからである。
成る程、人は唯一の安堵のために死ねるのかもしれない。


冒険者たち [DVD]
出演:アラン・ドロン、ジョアンナ・シムカス、リノ・ヴァンチュラ
監督:ロベール・アンリコ
アミューズソフトエンタテインメント
2011-12-09




kimio_memo at 06:50|PermalinkComments(0) 映画 | アラン・ドロン出演作