2018年11月

2018年11月28日

【邦画】「謝罪の王様」(2013)

[ひと言感想]
成る程、謝罪が難しいのは、相手の言い分を只管聞くばかりだからなのだろう。
自分の言い分、ひいては、自我の「行き場」を失うからなのだろう。
とはいえ、過失割合が10-0の人間間のトラブルは基本無い。
せいぜい、停車中のクルマにオカマを掘る位だろう。
たしかに、謝罪は人間間のトラブルを収めるのに有効である。
だが、真に効を為すには、両者の真摯かつ素直な努めが必要なのである。
謝罪は一方がするものではなく、両者で営まれるものである。


謝罪の王様 [DVD]
出演:阿部サダヲ、井上真央、高橋克実
監督:水田伸生
バップ
2014-03-28




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2018年11月22日

【邦画】「狂った果実」(1956)

[ひと言感想]
男と女は理屈ではないのである。
にもかかわらず、理屈で理解を試みるから狂うのである。
「ミイラ取り」や、相手が初めての異性なら尚更である。
成人とは不純の免疫を得、男女の不明を達観した人である。


日活100周年邦画クラシック GREAT20 狂った果実 HDリマスター版 [DVD]
出演:石原裕次郎、北原三枝、津川雅彦
監督:中平康
Happinet(SB)(D)
2011-10-04




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2018年11月19日

【洋画】「トレマーズ/Tremors」(1990)

[ひと言感想]
なぜ、ロンダはバルの愛を受け入れたのか。
バルが命の恩人であるのは勿論、自分以上に本当の意味で学者だったからではないか。
人間の魅力の最たるは生存力で、窮地での学習力が肝である。


トレマーズ [DVD]
出演:ケビン・ベーコン、フィン・カーター、フレッド・ウォード
監督:ロン・アンダーウッド
ジェネオン・ユニバーサル
2012-08-22




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2018年11月16日

【洋画】「フューリー/Fury」(2014)

[ひと言感想]
ドンはなぜ、絶体絶命下、フューリーを棄て逃げなかったのか。
「任務の完遂」、「我が家(home)」等々、自身の言い分も一理あるが、彼が全乗員を愛称で呼び合ったこと、そして、制圧した民家でノーマン、エマらと日常の食卓を試みたこと、にヒントはないか。
ドンはある時を境に、眼前の非日常の日常を悉く『ごっこ』と思うようになったのではないか。
戦争の狂気から自我を守ろうと、無意識に。
これは所詮「戦闘『ごっこ』」、「家族『ごっこ』」なのだ、と。
『ごっこ』だから、否、『ごっこ』だからこそ、最後まで尤もらしく振る舞わねば、と。
だから、我が家のフューリーを棄て果すべきでない、と。
戦争のラスボスは、敵の兵士ではなく内なる狂気ではないか。


フューリー [DVD]
出演:ブラッド・ピット、ローガン・ラーマン
監督:デヴィッド・エアー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2015-07-22




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2018年11月15日

【洋画】「ダウン・バイ・ロー/Down by Law」(1986)

[ひと言感想]
歳を重ねるほど親友ができなくなるのは、バカや詰まらないケンカをしなくなるからである。
「食う」ため、「手に入れたモノ」を守るため、目先に追われるからである。
小利口になり、相手の言葉や態度を真に受けなくなるからである。
成る程、一度の人生、「ナポリを見て死ね」よろしく、「親友を得て死ね」なのだろう。
「ケンカするほど仲が良い」のではない。
「『詰まらない』ケンカを『バカにせず』するほど仲が良い」のである。


ダウン・バイ・ロー [DVD]
出演:トム・ウェイツ、ジョン・ルーリー、ロベルト・ベニーニ
監督:ジム・ジャームッシュ
バップ
2014-06-18




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2018年11月14日

【洋画】「世界にひとつのプレイブック/Silver Linings Playbook」(2013)

[ひと言感想]
別れた相手とヨリを戻したいのは、別れた事実や理由が飲み込めていないか、他の人生のオプションが無いからのいずれかか両方である。
たしかに、人生は本質的に「色んな方法で人を傷つける」。
自我の崩壊を免れたくば、手持ちのオプションを豊かに、また、信じるが吉である。



世界にひとつのプレイブック DVDコレクターズ・エディション(2枚組)
出演:ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ
監督:デビッド・O・ラッセル
東宝
2013-08-23


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kimio_memo at 06:38|PermalinkComments(0) 映画 | -ロバート・デ・ニーロ出演作

2018年11月13日

【邦画】「ニンゲン合格」(1999)

[ひと言感想]
ユタカは「少年の心」を持った大人である。
少年から大人へ、奇跡的かつ一足飛びに化身したからである。
正に「半分、大人」である。(笑)
だからだろう、ユタカが存在の自覚に拘泥したのは。
「長い眠りの果て、突如大人へ化身した自分を受容するには、未消化の『少年の心』を始末する必要がある」と。
成る程、大人とは「少年の心」の始末の果てで、その程が人生を決める。


ニンゲン合格 [DVD]
出演:西島秀俊、菅田俊 、りりィ、麻生久美子 、大杉漣、役所広司
監督:黒沢清
KADOKAWA / 角川書店
2016-03-25




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2018年11月09日

【洋画】「女と男の名誉/Prizzi's Honor」(1985)

[ひと言感想]
ビジネスは「『顧客のニーズ』をとらえることが重要」という。
これは尤もだが、容易ではない。
『[真の]ニーズ』は自他共に認める(笑)以上に深く、まず顧客自身、正しく理解していないからである。
成る程、『名誉』も同じである。
『名誉』はそもそも十人十色、かつ、男女十色(?・笑)である。
無論、善悪や優劣を問うのはナンセンスだが、これまた、まず自分自身、正しく理解していないのである。
履き違え、思い込んでいるのである。
『[仮初めの][引っ込みが付かない]名誉』は、不幸に苛まれずとも、虚無に苛まれること必至である。



女と男の名誉 [DVD]
出演:ジャック・ニコルソン、キャスリーン・ターナー、アンジェリカ・ヒューストン、ウィリアム・ヒッキー
監督:ジョン・ヒューストン
JVCエンタテインメント
2001-02-23




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2018年11月08日

【邦画】「悪魔の手毬唄」(1977)

[ひと言感想]
成る程、「捨てる愛あれば拾う愛あり」である。
愛は人を時に悪魔に、時に天使に、するのである。
愛は生存本能の一の手下である。(笑)


悪魔の手毬唄[東宝DVD名作セレクション]
出演:石坂浩二、岸恵子、若山富三郎
監督:市川崑
東宝
2015-02-18


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2018年11月07日

【洋画】「JFK」(1991)

[ひと言感想]
矢野顕子も言うよう、世の中には2種類の人間が居る。
本当のことを知りたい、知るまで探し続ける人。
「どうでもいい」と無関心な人、である。
掘り下げれば、後者も2種類の人間が居る。
本当に無関心な人と、無関心を装っている人、である。
人間がかくも多種居る中で、本当のことを「どうしても知りたい、知るまで探し続ける」というのは、他者との共生が不可避な以上、「変わり者」である勿論、自信家であり、また、冒険家である。
タフでなければ生きていけない。優しくなれなければ生きている資格がない」という。
「自信がなければ生きていけない。本当のことを知るリスクに臆しては生きている資格がない」のかもしれない。


JFK (ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版) [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
出演:ケビン・コスナー、トミー・リー・ジョーンズ
監督:オリバー・ストーン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2018-03-16




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2018年11月06日

【洋画】「スーパー・チューズデー 正義を売った日/The Ides of March」(2011)

[ひと言感想]
なぜ、我々は他者に「失望」するのか。
成る程、根因は、当の期待以上に人格の裏切り、否、裏切られ感、なのだろう。
たしかに、我々は他者に何かを期待する際、併せて信用もしている。
「ヤツはそもそも人として優れており、必ずやソレをやってくれるに違いない」と。
だから、その他者が何らか人格的に破綻すると、当の期待そっちのけで裏切られたように感じ、一事が万事と総括、失望するのだろう。
「信じて馬鹿を見た」と。
また時に、「ゲス不倫の、ゲス野郎」と。(苦笑)
とはいえ、聖人君子は居ない。
他者への失望は個人の「ひとり上手」である。


スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ [DVD]
出演:ライアン・ゴズリング、エヴァン・レイチェル・ウッド、フィリップ・シーモア・ホフマン、ポール・ジアマッティ、ジョージ・クルーニー
監督:ジョージ・クルーニー
松竹
2012-09-08


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2018年11月05日

【洋画】「帰ってきたヒトラー/Er ist wieder da」(2015)

[ひと言感想]
「天災は忘れた頃にやってくる」という。
確かにそうだが、文明が高度に進化した今、悲劇の過半は人為に因るものである。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とはいえ、現に歴史や他人事から学ぶ人間は僅少だからである。
「悲劇は繰り返される」のは人間の性、自業自得である。


帰ってきたヒトラー [DVD]
出演:ファビアン・ブッシュ、オリヴァー・マスッチ
監督:デヴィッド・ヴェンド
ギャガ
2017-12-22




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2018年11月02日

【営業/経営】「チャレンジャー・セールス・モデル/成約に直結させる『指導』『適応』『支配』」 マシュー・ディクソンさん

P255
経営幹部に贈る教訓
実験をしたうえで全面導入せよ

第5章で紹介した(イリノイ州レイクフォレストに本社を置く、企業向け資材[保守・修理・運用/MRO]の大手企業)W・W・グレインジャーは注意深く実験を重ねながら新しい営業モデルや指導ツールを広く採り入れていった。たいていの企業は、新しいツールの全社的導入の前に、どんな修正が必要かを知るための実験をするが、グレインジャーは一歩先をいく。いつ、なぜ導入がストップするかを知るための実験をするのだ。具体的には、四つの問いを立てている。

[1]このツールをいち早く導入する人たちはどの程度いるか(導入がストップし、導入曲線が横ばいになりそうなのはいつか)?

[2]いち早く導入するのはどんな人で、導入しない人と何が違うか?

[3]このツールの効果をもっと正確に予測するには、どんな指標をチェックすればよいか?

[4]この経験を活かして、どうすればツールの効果を高め、導入率を上げることができるか?

これらの問いに答えることで、グレインジャーの営業オペレーションチームは、導入が止まったときにそれを打ち破る方法を、あらかじめ計画できるのだ。

同社によれば、販売員はツールを採用するかどうかを決めるとき、時間軸に沿って(「アーリーアダプター(早期導入)」「マジョリティ(多数)」「ラガード(出遅れ)」「ネイセイヤー(拒絶)」の四つのタイプに分けられるという。前のタイプを説得しないうちに次のタイプに導入を迫っても、労力に無駄になりかねない。たとえば、「マジョリティ」は「アーリーアダプター」がうまくいくかどうかを見守っており、「ラガード」は「マジョリティ」が成功したのを見てからツールを受け入れる。正しいタイプに、正しいタイミングで、正しいルートを通じて働きかけるのが、「アーリーアダプター」と「マジョリティ」のあいだにある「キャズム(溝)」を超えて導入を拡大させるカギである。新製品を市場に浸透させていくのと同じ要領だ。

グレインジャーの導入戦略でもうひとつポイントになるのは、「近さ」が大切だということだ。営業マネジャーは平均的な販売員に、ハイパフォーマーがすることをまねろと言いたがる。だが、ハイパフォーマーの行動を手本にさせるのは、変革を社内で「売り込む」手段としては失敗しやすい。たしかに、あるべき行動を規定するという意味では、ハイパフォーマーの行動をまねるのは正しい。本書でも、あなたが再現すべきハイパフォーマーの行動について具体的に紹介している。しかし、この変革を本格的に展開する段階で、「ハイパフォーマーがすることをまねろ」というのは、むしろ逆効果である。

なぜか?人は花形パフォーマーが成功したからツールを使いはじめたり特定の行動をとりはじめたりするのではない。自分と同じような人が成功しているから使うのである。だから、新しいアプローチを販売員全体に広げようとするなら、非「チャレンジャー」から「チャレンジャー」への変身に成功した平均的パフォーマーの事例を、さまざまな市場、さまざまな製品ポートフォリオから探してこなければならない。そうした事例は、正しい実験をすることで初めて手にできる。

なぜ人は、もとい、大多数の「平均的な人」は、大成功した「遠い」花形ではなく、成功した(よう伺える)「近い」隣人をまねるのか。
著者、および、グレインジャーの経営者と同様、新しい営業モデルや指導ツールを過去様々導入してきた経験から先ず着想するのは、彼らの本望が「成功&成長の達成」でなく、「失敗&(被否定評価→)自己否定の回避」だからである。

たしかに、営業マン研修を実施するなら、実績や入社年次による「層別」、「クラス別」が有効ではある。
実績、実力、年齢の「近い」人間を同室に押し込むことで、参加者個人に、「アイツはこんなことをしているのか!」、「アイツができるなら!」、「アイツには負けたくない!」と触発を与え易いからである。
これはこれで一理あるが、参加者個人の本望が先述ゆえ、現実、低次かつ不毛の「ドングリの背比べ」に成り易いのである。

なぜ彼らは、「成功&成長の達成」より、「失敗&自己否定の回避」を望むのか。
改めて着想するのは、彼らの「成功&成長体験」が圧倒的に乏しく、かつ、「失敗&被排除の恐怖」が甚大だからである。
営業に限らず、社内に新しいプロセスやツールを導入する者は、先ず、彼らの「失敗&被排除の恐怖」を除去すべく思考&試行錯誤する必要がある。
そう、今忽ちには彼らの「成功&成長体験」を増やせないからである。

「オレはこれまでお前に『(お前の)店長と決めたやるべきプロセスをやれ』とは言っているが、『クルマを売れ』と言ったことはないし、今後も言うつもりはない。お前は『受注がまだありません』と今オレに詫びたが、お前は決めたプロセスをやり切っているのだから、そんな必要は全く無い。かえって、お前にまだ注文書を書かせてやれていない店長とオレの方が詫びなくてはいけないくらいだ。お前は間違っていない。近々必ず売れる。自信をもて」。
この旨営業マンを説教する社長と、私はかつて一緒に働いた。
彼の会社が後に伝説化したのは、冒頭の「平均的な人」の本望に正しく応え、営業マンのポテンシャルを全社的に底上げしたからである。







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