2018年09月

2018年09月25日

【洋画】「セント・オブ・ウーマン 夢の香り/Scent of a Woman」(1992)

[ひと言感想]
年中悪態をついている人間は、えてして他者にではなく、自分についているのである。
彼らは、無力で情けない自分とその存在が許せないのである。
悪態癖の悪態は、その耳障りの悪さとマンネリに辟易するものではなく、自戒の足しにするものである。


セント・オブ・ウーマン/夢の香り[AmazonDVDコレクション]
出演:アル・パチーノ、クリス・オドネル、ジェームズ・レブホーン
監督:マーティン・ブレスト
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
2018-03-20




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2018年09月18日

【洋画】「大空港/Airport」(1970)

[ひと言感想]
社会は人間の集まりであり、同時に、事情の集まりでもある。
反目ひしめくそれを極力おさめること。
それこそプロの仕事であり、同時に、個人の矜持でもある。
人間は、そして、社会は捨てたものではない。


大空港 [Blu-ray]
出演:バート・ランカスター、ディーン・マーティン、ヘレン・ヘイズ
監督:ジョージ・シートン
ジェネオン・ユニバーサル
2012-08-22




kimio_memo at 07:34|PermalinkComments(0) 映画 

2018年09月14日

【経営】「インダストリー4.0 ドイツ第4次産業革命が与えるインパクト」岩本晃一さん

P182
第5章 日本の製造業に与えるインパクト
5-3 日本の「ビンテージ設備問題」
3 日本人の働き方とインダストリー4.0

ドイツで会った、ある日系企業の社長は、「ドイツ人は就業時間内に自分のしごとをどうすれば終わらせられるか、自分の頭で考え、無駄話はせず、てきぱきと働き、終業時間になったら、さっさと家に帰る」「日本人は残業で疲れ切ってしまい創造性を失っている。残業する人が偉いという風潮もある。だが、ドイツ人にはそういった価値観はない。より創造的な仕事や頭で考える仕事にいかに時間を割くか、という点に個人も企業も国も重点を置いている」と指摘したように、インダストリー4.0は、そうしたドイツ人の価値観に合致しており、生産現場だけでなくホワイトカラーの生産性をも極限にまで高めようとするものだ。

だが、日本では、これまで「カイゼン」「QC(品質管理)」「トヨタ生産方式」など製造現場における生産性を高める取り組みは行ってきたが、ホワイトカラー部門の生産性を高める取り組みはほとんど行われておらず、確かに世界的に見てもその生産性は低い。前出の日系企業の社長と同様、「日本人は残業を前提に働いているため、無駄話をしながらだらだらと働いている」「残業をする人が偉いという風潮もある」という指摘をする人も多い。インダストリー4.0は、製造現場とホワイトカラーとを含めた企業全体の生産性を高めようとするものであるため、日本人の働き方に大きな変革を迫るものである。私は、もし日本にインダストリー4.0の導入を妨げる要素があるとすれば、それは日本のホワイトカラーの人々の働き方に対する価値観や意識、日本人の働き方そのものにあると思っている。

「田舎者」は都会に出ると痛い目に遭い、難儀するのが常だが、なぜか。
主因は、自分の考え(方)や価値観がマイナリティであることの無自覚、更には、マジョリティであるとの誤解、である。
田舎者とは、地方の、非都会居住者を言うのではなく、生まれ育った地元にはない考え(方)や価値観に心身触れたことのない人、ならびに、触れることを情緒的に拒む人、を言うのである。

今、世界は「ボーダレス」だが、日本は田舎であり、我々は田舎者である。
我々が田舎者である近因の一つは、岩本晃一さんの仰せの通りである。
そう、日本人の働き方と労働観、結局、幸福観は、島国よろしくユニーク、かつ、マイナリティだからである。
もっと言えば、我々はマイナリティの自覚がないことに加え、マジョリティ化を試みる気もないにもかかわらず、マジョリティの「ベストプラクティス」、即ち、「最善のソリューション(方法論)」に後ろ髪を引かれる始末だからである。

我々日本人が田舎者である根因は、マジョリティへ打って出る必然性、結局、切迫性が希薄で、マイナリティの現状に甘え、開き直っていられるからである。
道理で、日本では所謂「リストラ」等々、「ハードランディング」系のソリューションが禁忌され、かつ、困難な訳である。
井の中の蛙の棲む井は温湯で、熱湯化を予想だにさせないのが常である。







kimio_memo at 07:15|PermalinkComments(0) 書籍 

2018年09月11日

【邦画】「海よりもまだ深く」(2016)

[ひと言感想]
「人(格)は死ぬまで変わらない」という。
その根因は「不変」、「現状維持」を旨とするDNAなのだろうが、近因は「改心」の経験値、挙句、能力の低さではないか。
なぜ、我々の「改心」経験値は低いのか。
良多(演:阿部寛さん)の半生からうかがうに、我々は結構、既の所で他者に肯定されてしまうからではないか。
「今の自分は、まだ捨てたものではない」。
こう、これ幸いと、「改心」機会を先送り、挙句、消失すること多々だからではないか。
人は、他者に肯定されねば生きられないが、全て真に受けるのは命取りである。


海よりもまだ深く [Blu-ray]
出演:阿部寛、真木よう子、吉沢太陽、池松壮亮、小林聡美、樹木希林
監督:是枝裕和
バンダイビジュアル
2016-11-25




kimio_memo at 07:18|PermalinkComments(0) 映画 

2018年09月07日

【洋画】「アルカトラズからの脱出/Escape From Alcatraz」(1979)

[ひと言感想]
人間の面白さと可能性を再認識させてくれることの一つは、脱獄に限らず何事も、諦める人間が多数過半な一方、挑む人間が僅少必ず居ることである。
彼らはなぜ挑むのか。
最たるの一つは義憤である。
「理不尽に飼い殺されるくらいなら、無理を承知で挑むのがマシ」、と。
イノベーションの源泉の最たるは、個人の義憤、そして、それに因る肯定的屁理屈である。


アルカトラズからの脱出 [DVD]
出演:クリント・イーストウッド、パトリック・マクグーハン
監督:ドン・シーゲル
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2010-11-26




kimio_memo at 07:12|PermalinkComments(0) 映画 | -クリント・イーストウッド作品