2017年11月

2017年11月30日

【邦画】「裸の島」(1960)

[ひと言感想]
人生は、不条理とマンネリとの闘いなのだろう。
人間に欠かせないのは、言葉より涙かもしれない。
涙は、心の最高のリカバリメディアである。


裸の島 [DVD]
出演:乙羽信子殿山泰司
監督:新藤兼人
角川映画
2001-08-10




kimio_memo at 07:48|PermalinkComments(0) 映画 

2017年11月15日

【洋画】「ヒート/Heat」(1995 )

「ひと言感想」
「天才は天才を知る」ように、「プロはプロを知る」のだろう。
しかし、同じ「プロ」でも終始、ニールはチームの「経営者」で、ヴィンセントは「個人事業主」。
挙句、ニールは孤独で、ヴィンセントは伴侶に恵まれる訳だが、これは、ニールが「プロ」を自らに課し、ヴィンセントが「プロ」を自ら貫いた分かれでもあろう。
「プロ」の神は公私混同主義者である。


ヒート 製作20周年記念版(2枚組) [Blu-ray]
出演:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ
監督:マイケル・マン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2017-03-03




kimio_memo at 07:04|PermalinkComments(0) 映画 | -ロバート・デ・ニーロ出演作

2017年11月10日

【経営】「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム」クレイトン M・クリステンセンさん

P348
第10章 ジョブ理論のこれから
ジョブ理論とともに

数年前にハーバードで(成功する企業の構築と維持)の講義をしているときにある学生が挙手をして質問した。学期の半ばがすぎたころで、例年どおりに、学生たちが世界に飛びこむ際の重要まツールとなりうるさまざまな理論を学んでいる時期だった。長年たくさんの質問を受けてきたし、たいていの質問にも答えてきた。だが、この学生には少しばかり狼狽した。「すみません、教授。失礼なことを言うつもりではないのですが、このコースの目的が何か知りたいんです」。目的ははっきりしていると思っていたので、私は驚いた。学生たちのキャリアをすばらしいものにし、個人の生活も充実させ、人生で必ず行き当たるむずかしい決断を乗り越えられるように準備をするのがこのクラスの目的ではないか、と。しかし私はひと晩考えさせてほしいと言った。翌日、その学生だけでなく、私自身も満足できる回答をおこなった。「このクラスでは、『何が原因で何が起こるのか』を説明する理論を学びます。物事の仕組みを知ることには大きな価値があるからね」

本書の狙いもそこにある。イノベーションの仕組み、すなわちイノベーションが成功する本当の理由がわかれば、あなたの努力を運任せにする必要はなくなる。
私たちはあまりにも長いあいだ、成功には幸運が不可欠だと信じてきた。ベンチャーキャピタルのように、イノベーションは本質的に一か八かの賭けだという考えのもとで業界全体の組織がつくられているところもある。だが、そうしたパラダイムはそろそろ打ち壊すべきだ。私は20年を費やして証拠を集めてきた。「顧客が雇用したがる」とあらかじめ予測できるプロダクト/サービスにあなたの時間とエネルギーと資源を注ぎこむのだ。賭けに頼るのはほかの者に任せればいい。

対象顧客が欲しているのは、プロダクト/サービスではない。対象顧客が欲しているのは、意識的、もしくは、無意識的に認識している『片付けるべきジョブ(用事・jobs to be done』を片付けることであり、プロダクト/サービスはそのために金を払って『雇用している』に過ぎない。イノベーションを創造したくば、プロダクト/サービスを直感と情熱にまかせ一気呵成に創り始めるより、先ず対象顧客の『片付けるべきジョブ』を洞察すること。そして、それを片付けることができ、かつ、そう彼らも期待し『雇用する』旨、予測でき得るプロダクト/サービスを創り始めること。この方が、遥かに成功し易くなるし、何より徒労、即ち、人生の無駄を回避できる。人生は短い。人生は自己制御が限定的だが、イノベーションは自己制御が限定的でない」。
このクリステンセン教授の主張は、不遜だが「我が意を得たり」である。
教授の言う「片付けるべきジョブ」をこれまで私は「ニーズ」や「希望する『問題の解決』」と称し、仕事で利用(教示)してきたが、本意、不本意の別なく、人間は生きている限り「仕事」や「用事」と縁が切れないからして、成る程「ジョブ」の方が分かり易いかもしれない。

そして、改めて不遜だが、上記の引用箇所を読む限り、かく言う教授も、対象顧客である学生の「片付けるべきジョブ」をうっかりなさった様うかがえる。
もし教授がうっかりせず、学生の「ジョブ」が満足に片付いていたら、また、その満足感に学生が支配されていたら、彼は敢えて挙手し、講義目的を教授に確かめたりはしなかっただろう。

誤解して欲しくないのだが、私は「言行不一致!」と教授を咎めたいのではない。
私がしたいのは、そして、本件を基にのたまいたい(笑)のは、こういうことである。
「そもそも対象顧客の『片付けるべきジョブ』は何なのか、その彼らの『片付けるべきジョブ』を、果たして自分の創造、提供するプロダクト/サービスは片付けているのか、挙句、彼らは期待が叶い満足しているのか、うっかりしない様、凡人の我々は十二分な留意とシステマチックな確認が欠かせない」。

しかし、なぜクリステンセン教授をして、対象顧客の「片付けるべきジョブ」云々「うっかりする」のだろう。
やはり先ず、対象顧客ではなく、自分の「片付けるべきジョブ」を片付けたくなり、かつ、専ら片付けてしまう。
挙句「うっかりする」、のだろう。

だとすると、先述の「システマチックな確認」は不可欠であることに加え、肝である。
対象顧客の「片付けるべきジョブ」と自分のそれを絶えず同期させるには、即ち、他人事を絶えず自分事と認識するには、個人の属人性だけでは限界がある。







kimio_memo at 07:15|PermalinkComments(0) 書籍 

2017年11月08日

【洋画】「コラテラル/Collateral」(2004)

[ひと言感想]
マックス(演:ジェイミー・フォックスさん)が一見客のアニー(演:ジェイダ・ピンケット=スミスさん)を命懸けで救った原動力は「あり難さ」だろう。
夢見る弱い自分を素直に肯定し、心を通わせてくれたアニーのあり難さ。
そして、この、あり難いことをあり難いと正確かつ素直に理解できたマックスの能力と心積もり。
これが、マックスをして件の必殺仕事人(笑)からアニーを救ったのだろう。
巻き添えを食って失望するか、それとも希望を見出すか。
不意の不幸は、平生の能力と心積もりの試練だが、覚醒と成長の機会でもある。


コラテラル スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
出演:トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス、ジェイダ・ピンケット=スミス
監督:マイケル・マン
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2012-09-14




kimio_memo at 07:02|PermalinkComments(0) 映画 

2017年11月07日

【洋画】「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲/BATMAN & ROBIN」(1997)

[ひと言感想]
テクやツールに善悪があるのではなく、それらの使い手の動機に善悪がある。
だから、現代社会は幸・不幸が紙一重、かつ、移ろい易い。
動機の悪化の自制、矯正は、我々現代社会人の務めである。


バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲 [Blu-ray]
出演:ジョージ・クルーニー、クリス・オドネル、ユマ・サーマン、アーノルド・シュワルツェネッガー
監督:ジョエル・シューマカー
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2016-02-24




kimio_memo at 06:47|PermalinkComments(0) 映画