2016年06月

2016年06月24日

【邦画】「SADA 戯作・阿部定の生涯」(1998)

[ひと言感想]
私は阿部定事件の存在と概要を、幼少時分、母から聞かされた。
なぜ母は、陰惨かつ破廉恥なこの事件を、幼い我が子に知らせたのか。
直接の理由は現場が近所だったからだろうが、真の理由は定に共感、更には、羨望を覚えたからだろう。
「物足りない」。
定が立花に漏らしたこの言葉は、定の本心であると同時に、当時妻として、また、女として自己肯定不能な日々を送っていた母の、押し殺していた本心でもあっただろう。
人が本心を秘めるのは自然だが、押し殺すのはやはり不自然で、自他共々倍返しが自然なのだろう。


あの頃映画 松竹DVDコレクション SADA 戯作・阿部定の生涯
出演:黒木瞳、片岡鶴太郎、椎名桔平、ベンガル
監督:大林宣彦 
松竹
2013-10-30




kimio_memo at 07:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 映画 

2016年06月22日

【第87期棋聖戦/第二局】羽生棋聖、安全勝ちを逃すも初勝利、1-1タイに

[ひと言感想]
羽生善治棋聖自身、連敗を6で止めたのは安堵に違いないが、感想戦で読み抜け(60手目、△3一飛)を指摘され、安心には至らなかっただろう。
羽生不調説」の真偽はさておき、「不調」が「不安定な結果」なら、それはやはり自業自得なのだろう。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」であり、「結果」は不思議の対処のバロメーターなのだろう。


★2016年6月18日催行
http://live.shogi.or.jp/kisei/
http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/87_02/
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/87/kisei201606180101.html
http://www.sankei.com/life/news/160618/lif1606180047-n1.htmll

続きを読む

kimio_memo at 08:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 将棋タイトル戦 | -棋聖戦

2016年06月16日

【邦画】「花とアリス」(2004)

[ひと言感想]
若者の可能性が無限大なのは、無理筋を普通に言い合える親友に遭い易いからなのだろう。
可能性の扉を開くのは本人に違いないが、ノックするのは親友なのだろう。


花とアリス [Blu-ray]
出演:鈴木杏、蒼井優
監督:岩井俊二 
ポニーキャニオン
2012-09-05




kimio_memo at 07:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 映画 

2016年06月14日

【邦画】「男と女の不都合な真実/The Ugly Truth」(2009)

[ひと言感想]
人が恋に落ちるのに「合理的な理由」は(いら)ないのは確かだが、「合理的な道筋」は在るだろう。
その最たるは、本作品の描く恋愛相談、指南だろう。
恋愛の要件である自己開示と他者理解を両者合意して粛々と満たすのだから、この道筋を辿って恋に落ちない方が不合理だ。(笑)
しかし、人はそもそも嫌いな人に相談などしないし、指南を請わない。
「出会い頭」でなく落ちる恋は、確信犯の為せる業かもしれない。(笑)


男と女の不都合な真実 コレクターズ・エディション [DVD]
出演:キャサリン・ハイグル、ジェラルド・バトラー
監督:ロバート・ルケティック 
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2011-01-26




kimio_memo at 06:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 映画 

2016年06月09日

【邦画】「海街diary」(2015)

[ひと言感想]
「大人になる」ということは、ある意味「不純になること」、「希望を失うこと」である。
大人が子どもを「宝物」と認め、欲するのは、彼らが自らの不純を浄化し、格別の希望を恵んでくれるからだろう。
家族、社会が円満であり続けるには、若く新しい命が欠かせない。


海街diary DVDスタンダード・エディション
出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず、風吹ジュン、樹木希林、大竹しのぶ
監督:是枝裕和 
ポニーキャニオン
2015-12-16




kimio_memo at 07:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 映画 

2016年06月08日

【第87期棋聖戦/第一局】永瀬挑戦者、初タイトル戦で羽生を「永瀬ワールド」に引きずり込み、指し直しの末先勝

[ひと言感想]
永瀬拓矢挑戦者の将棋は「永瀬ワールド」と称され、千日手をも厭わない、とにかく勝てずとも「負けない」勝負スタイルが特徴的だが、彼が羽生善治棋聖に見事先勝したのは、タイトル戦初出場ながら自分の世界とスタイルを貫徹できたからだろう。



実力者に勝つには、それも大舞台で勝つには、独自の貫徹でき、かつ、するに足る世界とスタイルがとりわけ有効、不可欠に違いない。


★2016年6月3日催行
http://live.shogi.or.jp/kisei/
http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/87_01/
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/87/kisei201606030101.html
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/87/kisei201606030102.html (指し直し局)
http://www.sankei.com/life/news/160603/lif1606030035-n1.html



kimio_memo at 07:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 将棋タイトル戦 | -棋聖戦

2016年06月01日

【第74期名人戦/第五局】佐藤挑戦者、「あくまで冷静」かつ三度目の正直でタイトル初獲得、新名人に

DSCF0017[ひと言感想]
67手目、羽生善治名人の▲6五角に対する佐藤天彦挑戦者の咎めと以降の反撃は、前局と同様よく読み、悉く覚悟したもので、ひと言天晴だった。
とりわけ80手目、「喜び勇んで」取れる角を取らず、「あくまで冷静に」リードの拡大を優先した△2五桂には、ひと言唸った。
佐藤挑戦者はこの一年で三回タイトル獲得に挑戦し、正に三度目の正直にてタイトルを獲得した。
三度目の正直の要件は、読みと覚悟と冷静さ、そして、一気呵成かもしれない。
ともあれ、佐藤新名人の二冠獲得と羽生三冠のフォーム改造を期待したい。(礼)


★2016年5月30、31日催行
http://mainichi.jp/feature/shougi/meijinsen/
http://mainichi.jp/meijinsen/%E7%AC%AC74%E6%9C%9F%E5%90%8D%E4%BA%BA%E6%88%A6%E4%B8%83%E7%95%AA%E5%8B%9D%E8%B2%A0%E7%AC%AC5%E5%B1%80/
http://www.asahi.com/articles/ASJ5Z627XJ5ZUCLV01R.html
https://plus.google.com/photos/104086542955423361492/albums/6291040014894640689
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/6d5ee09ce27217ca7b7df3a513028230
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/5892735151145c0aae623ea25e03559d

続きを読む

kimio_memo at 08:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 将棋タイトル戦 | -名人戦