2011年06月18日

【TBSラジオ】「土曜朝イチエンタ。堀尾正明+pLUS!」羽生善治さん

http://twilog.org/kimiohori/date-110618

昔ビートルズが好きでいらしたこととオンチであられたこと(笑)を除き、殆ど既知の内容だったが、以下が印象に残った。



しっかり反省したら、「負け」をすぐに忘れる。
それも、他人よりも他人事に感じるレベルまできっぱり忘れる。
しかも、ネガティブに思考して然るべき加齢をポジティブに思考して、ということか。
「天才」の自覚のない天才はえてして、難しいことを、さも易しく言い、やっている。



★2011年6月18日放送分
http://www.tbs.co.jp/radio/horio/after/20110618.html

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kimio_memo at 07:04|PermalinkComments(0) ラジオ 

2011年06月17日

【BSNHK】「近代中国に君臨した女たち/江青 マダム毛沢東の孤独と欲望」夏木マリさん

女優って二つのタイプがあると思うんですよ。
一つは、「役に近づいていく人」。
あとは、「自分に役を近づける人」。
で、あたしは後者なんだけど、何か与えられた戯曲で、与えられた演出で、何かやっている内に、「あたし、この台詞言いたくない」とかね、そういうの出てくるわけですよ、すごく傲慢なんだけど。
で、それを着々とやって成功する女優さんも居るんだけど、江青は後者で、「自分の方に役を近づける」とか、「自分のメッセージを言いたい」とか、そういうのは、(「人形の家(作:イプセン)」の)ノラを演った時の一個だけですよね、成功した演劇がね。
あの(役を演じた)時に、「ちょっと気持ちいいかも!」(って自分で思ったのではないか)。
共産党として何か褒められて、(新聞では)激評も出たし。
「人形の家」のキャラクター(ノラ)が彼女の資質にピッタリ当ったんだと思う。
(中略)
そういうのあるんですよ、一生の内一本位そういうの。
「これ、あたしかも!」みたいな役が(自分と)重なる時が」。

夏木さんがおっしゃっていた「女優の二つのタイプ」はなるほどだが、これは女優に限った話ではないだろう。
たとえば、この話を本質的に理解できれば、「やりたい仕事ではないから」と言って、入社早々会社を辞めたり、就職浪人をしたりするのがいかに不賢明であるかがわかるはずだ。

「人は人生という舞台を生きる役者である」と言われる。
そして、人はみな、「自分はどんな役を演じるべきか」、「自分はどんな役者になるべきか」悩む。
しかし、これらの悩みは、まず真摯に、立てる舞台に立ち、演じられる役を演じ切ってみれば、ほぼ解消しているはずだ。

それはそうと、夏木マリさんはいい。(笑)
おっしゃる言葉が、みなとても聞き応えがあり、納得させられる。
きっと、人生を本当に真剣に生きてこられたのだろう。
「顔がいいだけの女(優)」が多い中、夏木マリさんは大変貴重だ(→叶うものなら、一度食事をご一緒したいw)。



★2011年5月26日放映分
http://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20110526-10-28014



kimio_memo at 06:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0) テレビ 

2011年06月16日

【観戦記】「第69期名人戦七番勝負〔第5局の3▲森内俊之九段△羽生善治名人〕まったりした午前中」甘竹潤ニさん

内藤(國雄)九段がポツリと話し始めた。

「実は昔、私も8五飛を考えたことがあるんです。
今流行の<5二玉。5一金、6ニ銀型>は実際に指したこともあるんですよ」。

後日それを羽生に言うと、「そんな昔に・・・」と目を丸くしていた。
だが内藤九段は8五飛戦法を実戦で試すまでには至らなかったという。

「8五飛戦法は△7四歩から△7五歩が間に合うとは思わなかったんです。
それにどうしても△8五飛は”高飛車”というイメージが離れなかった。
だから8五飛が現れた時も私は2、3年で廃れると思っていました。
8四飛と比べて底が浅いんじゃないかと、ね。
でも、こうしてしっかりと根付いている。
将棋の奥深さと見る思いがします」

内藤國雄九段がおっしゃった「イメージ」は、「先入観」とも言えよう。
内藤九段の回顧談で改めて明らかになるのは、少なくとも二つある。

一つは、「先入観」は「好機の逸失を招く」ということだ。
しかし、「先入観」は経験則の一つで、人が生きている限り有る(無くならない)。
しかも、生きている時間に比例し、蓄積してしまう。
蓄積を抑制するには払拭が有効だが、生物メカニズム的に限りがあろう。
「先入観」に抗するには、蓄積を抑制するより、動作を抑制するのが賢明ということか。

もう一つは、「アイデアを実行する、具現化することは、本当に難しい」ということだ。
「先入観」の動作の抑制。
「慣れ親しんだ道」の誘惑を断ち切るだけの「精神の逞しさ」。
アイデアを実行、具現化するには、これらの会得が不可欠ということか。



★2011年6月16日付毎日新聞朝刊将棋欄
http://mainichi.jp/enta/shougi/

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kimio_memo at 07:30|PermalinkComments(0) 新聞将棋欄 

2011年06月15日

【観戦記】「第69期名人戦七番勝負〔第5局の2▲森内俊之九段△羽生善治名人〕横歩取りの魅力」甘竹潤ニさん

星のうえでは森内の3勝1敗だが、羽生が先手番をひとつブレークされただけと考えれば羽生はもちろん、森内にとってもここが正念場である。
問題は羽生がどの戦型を選ぶか、だ。

「ゴキゲン中飛車が本命かと思っていました」とは本局の副立会人兼解説の久保利明王将だ。

(中略)

ところが注目の4手目は△8四歩。
予想ははずれ、横歩取りへ。
ちょっぴりガッカリの久保王将だったが、実は後手番を持って1局だけ横歩取りを指した経験がある。

「どんな戦法なのか、確かめてみたい気持ちもありました。
横歩取りの将棋なら僕は後手を持ってみたい。
玉を固めて軽さで勝負する感覚が振り飛車に通じるものがあるのです。
ただ横歩取りはどこが狙いなのかはっきりしない。
むずかしい戦法だと感じました」。

「達人にとって戦法(戦術)は、自分の強みや思考習性を表現する手段に過ぎず、temporaryだ」ということか。
であれば、現時点では振り飛車マスターの久保利明王将も、将来、横歩取りマスターになられるかもしれないし、だからこそ、「藤井システム」を創造した藤井猛九段は、この度「藤井矢倉」を創造なさったのかもしれない。
また、さらに言えば、だからこそ、羽生善治名人は、得意戦法をあえてお持ちにならないのかもしれない。



★2011年6月15日付毎日新聞朝刊将棋欄
http://mainichi.jp/enta/shougi/



kimio_memo at 08:54|PermalinkComments(0) 新聞将棋欄 

【BSNHK】「アインシュタインの眼」神保彰さん

中村教授は、(神保彰さんがドラミングにおいて)全身が脱力を保てる理由として、重心の位置に注目しました。
体が大きく動いても、重心は殆ど動いていないのです。

「体幹(胴体)を静かに保って、で、重心を動かなくする、と。
そこに気を配るということが、リラックスした状態を保つ一つ秘訣になっているんだと思います」。(東京大学情報理工学系研究科/中村仁彦教授)

普通、人間は、左右の手足をバラバラに動かすと、重心が揺さぶられます。
神保さんの重心が動かない理由は、体幹の筋肉の使い方にありました。
脇腹の筋肉は赤く表示され、活発に筋力を使っていることがわかります。
そうすることで体幹を支え、重心の位置が動かないようにコントロールしていたのです。
神保さんは、常に背筋を伸ばし、体幹を安定させることを心がけているそうです。
中心を保ち、余計な力を使わない。
これが長年の経験で身につけた「疲れずに良い音を出す方法」だったのです。

「ああやって筋肉の動きを見たら、どう見ても、足とか腕を使っているのに、実は腹筋とか、いわゆるお腹の腹斜筋(脇腹の筋肉)とかのを一番使っていたと。
それは、昔から意識されてきたってことなんですか?」。(古田敦也さん)

「そうですね、特に強く意識するようになったのは、最近のことなんですけど。
北京オリンピックの時に、アスリートの競技を見てまして、やっぱり、ワールドレコードを出す人の動きっていうのは、圧倒的にリラックスして見えるんですよね。
たとえば、北島康介選手の泳ぎであるとか、サインボルト選手の走りであるとか。
物凄くリラックスして、重心がブレないんですよね」。(神保彰さん)

「それはドラムでも同じだと」。(古田さん)

「ええ」。(神保さん)

「それは、オリンピックを見て気づかれたんですか?」(古田さん)

「『確信した』んですね」。(神保さん)

達人は美しい。
いずれのカテゴリーの達人も、そのたたずまい(姿勢)には力みが無く、見る者の美感を刺激する。

達人は賢い。
いずれのカテゴリーの達人も、更なる成長を希求し、他のカテゴリーの達人から不断に学んでいる。



★2011年6月11日放映分
http://www.nhk.or.jp/einstein/archive/index.html

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kimio_memo at 06:55|PermalinkComments(0) テレビ 

2011年06月14日

【観戦記】「第69期名人戦七番勝負〔第5局の1▲森内俊之九段△羽生善治名人〕ハイカラな街・宝塚」甘竹潤ニさん

羽生は第4局に勝った翌週、王位戦リーグで村山慈明五段に勝ってプレーオフに持ち込み、その一戦も制して挑戦者決定戦に進出した。
「6月には週3日対局があるらしいです」。
羽生は新幹線の車中でまるで他人事のように言って笑った。
6月からは棋聖戦の防衛戦も始まる。
棋聖戦も週3日対局も、名人戦の最中に行われる可能性があるんですけど・・・。

「不可避なハードワークは他人事と解釈し、心の安寧を担保する」ということか。
それとも、「対局はもはやハードワークではない(=心身がハードにならないツボを会得している)」ということか。
非凡者の思考&行動習性は、本当に不明だ。(苦笑)



★2011年6月14日付毎日新聞朝刊将棋欄
http://mainichi.jp/enta/shougi/

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kimio_memo at 06:27|PermalinkComments(0) 新聞将棋欄 

2011年06月13日

【NHK教育】「NHK杯テレビ将棋トーナメント」北島忠雄六段

屋敷さんの印象は、昨年度A級昇級も果たされて、非常に好調なので、大変厳しいクジをひいてしまったなという風に思っています。

(対戦相手の屋敷伸之九段は)格上の相手なので、思い切りぶつかっていって、自分の良いものを出せたらいいなと思いますし、上位の人となかなか対戦する機会がありませんので、自分自身の成長にもなるような将棋が指せたらいいなと思っています。

公の場で、これから戦う年下の実績者を「格上」と堂々称えること。
日本ではあまり見られない、日本人にはなかなかできないさまだ。
北島忠雄六段のこの素直さと潔さが、結果快心譜を生んだのだろう。
感心感動。



★2011年5月29日放映分
http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/kifu/sgs.cgi?d=20110529

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kimio_memo at 06:55|PermalinkComments(0) テレビ 

2011年06月12日

【観戦記】「第69期名人戦七番勝負〔第4局の15▲羽生善治名人△森内俊之九段〕羽生、1勝を返す」関浩さん

終局直後の談話で、羽生が自らにからく形勢を見ていたことに一驚した。
開戦後の攻めの細さを嘆き、封じ手の周辺に問題を投げかけ、控室が「先手勝勢」と断じた▲6三歩成(第13譜)に至って、ようやく前途に光明を見出したという。

羽生善治さんが他のプロ棋士よりも形勢判断に辛いのは、他のプロ棋士には見えないもの(リスク)が見えるからだろう。
「問題を正確に認識できれば、解決したようなもの」という言葉を思い出した。



★2011年6月12日付毎日新聞朝刊将棋欄
http://mainichi.jp/enta/shougi/



kimio_memo at 06:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 新聞将棋欄 

【NHK】「あさイチ」樋口可南子さん

【有働由美子アナ】
お肌だけどかじゃなくて、いつでも少女のようでもいらっしゃり、また少年のようでもいらっしゃり、何か精神的に気をつけていらっしゃることって・・・

【樋口可南子さん】
とにかく、本当にちっちゃいことでも面白がりたい・・・
それが、段々大きいことに、なんかこう、感度が良くなるっていうか、大きい面白い時が来た時に、いつもなんか面白いことに気をつけていると、その大きいことが来た時に、「へえ」って反応できる気がするんですよね。

非日常を見つける訓練を日常に課す。
それが、日常への埋没の防止と、自身の「幸福実感力」の向上につながるということか。
自分だけでなく周りのあらゆるヒト&モノにいつも興味津々&敏感な樋口可南子さんは、女性として、人として魅力があり過ぎる。(笑)



★2011年6月10日放映分
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2011/06/10/01.html

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kimio_memo at 06:09|PermalinkComments(0) テレビ 

2011年06月10日

【TBS)「情熱大陸」伊集院静さん

小説は、人の人生を変えることはできないだろうね
そうですね、小説を読んだからって、実際変わるなんてことはあり得ないだろうから。
けれども、悲しみを背負って生きている人に、小説というのものは、もしかしたら、寄り添ってね、寄り添えるっていうね、何か、こんなに切ないことが誰しもあるんだなとか、こういう風にして悲しいのを和らげるんだなとかね、そういうのがあればいいけどね、なかなかね、そういう小説は書けませんよ。

ちょっと不得意なところをパッとすぐに敬遠しないで、覗いてみるってことが大切なんだね。
意外とそういうもんなんだね。
女の人が二人居て、こっちの方が顔立ちが好きなんだけど、好きじゃない方を選んでみると、大概うまくいく。
自分の好みって、殆ど間違いなんだから。

(※食事の別れ際、タクシーに乗る間際)風俗代は(持ち合わせてる)?

(ギャンブルは)人生と何も似ていないけど、負けが必ずあるっていうところだけ似てるよ。
(※小島武夫)まず負けるところから始まるからね、ばくちは。
横綱の相撲と一緒で、「横綱に負けたんだからしようがない」みたいに思わせて、「次もまたやりましょう」って言われる奴が一番いい。

番組の中で伊集院静さんは、新刊本のサイン会で、10年ぶりに来てくれたファンに、「当時旭屋書店で遭ったのを覚えている」旨気さくに話しかけられていた。
先月「ぼくらの時代」で「もう友人を作らない」旨の宣言をしているとおっしゃっていたのは、「自分の限りある肉体とHDDを勘案すると、大事にし切れない人との縁は遠慮すべし」ということかもしれない。

伊集院さんの一挙手一投足からうかがえたのは、人生の流儀を、自分の頭で考え、自己責任のもと潔く全うなさっていること。
伊集院さんがモテるのは、当然かつ自然だと思う。



★2011年6月5日放映分
http://www.mbs.jp/jounetsu/2011/06_05.shtml

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kimio_memo at 07:05|PermalinkComments(0) テレビ